退会済のユーザー さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:今観てる
ヘンにおもんぱからず、ふつうに楽しもうず
けみかけさんのレビュー読んで、このアニメが「超内輪向け」で「業界人しか楽しめない」もので、ネットでもちょー叩かれてんのかなぁとか思って、いろいろ心に予防線張りつつ、恐る恐る見てみた。
いや、普通にオモロイやん!
インターネッツでも、けっこー好意的な意見が多くて、安心、あんしんぱぱ。
「全てのアニメ関係者に愛を込めて捧ぐ!」みたいなコピーをそのまま間に受ける必要ないやん。ほんまに業界人向けに作ってるわけないやん。アツいコピーをマジレスで冷ますなや!と小一時間問い詰めたい。
みのるし氏のレビューを3回写経して猛省せよ。
みのるし氏のレビュー
-----引用開始-----
アニメーションの制作にかかわる裏話・暴露話とゆう切り口で描いてはいますが、ボクにはどうみても世の中のモノづくりに携わる中小零細企業で働く人々への応援歌としか見てとれませんわ。
-----引用ここまで-----
さて、みのるし氏がナイスな指摘をしているとおり、こういう業界モノというか、お仕事奮闘記みたいなものは、「ただの業界紹介」になるとまず失敗する。そこにはドラマがなくちゃいけない。
ドラマとは何か。ハルカリさんが的確で簡潔なフレーズで歌い上げておる。。
『汗と涙のつゆダクたいらげ、さ・さ・さーらなるスティジにTRY AGAIN!』
汗と涙、そして一歩前進!これやね。
そこに関しては、このアニメ、心地よさはちゃんとあったと思う。汗ダクとその後の放心感、脱力感。ふぃ~!良い汗かいた~ぁ!みたいな。
ソコんトコ、同様に感じてくれていた人がたくさんおったようで、うれしす。
とまときんぎょさんのレビュー
-----引用開始-----
アニメ制作会社の専門的な仕事の連打。ちゃんと地に足つけて仕事に駆けずり回ってます。迷惑な奴もいて、出来る人もいて、読めない奴もいて、泳ぐみたいに懸命に足掻いてる主人公。
-----引用ここまで-----
あと、ぼくたちはもはやモーレツサラリーマンじゃないので、仕事をしていくなかで「そもそもこの仕事ってどうなのよ?」という元も子もない疑問が当然生まれてくる。ドラマとしてはそこんところも描く必要があって、たとえば『働きマン』なんかはそこを最後にもってきて終わらせるパターンが多い。松方女史が「うおおお締め切り間近ラストスパーとぉぉ!!って猛烈ハードワークして「ふぅ、終わった~ぁ」ってクタクタになるところでカタルシスが生まれるんだけど、そこで終わらせないで、「あの事件をああいうアングルで記事にしちゃったけど、あれでよかったのかなぁ」みたいな週刊誌誌編集者特有のジレンマだったり無力感みたいなものを帰りのタクシーのなかでボソッとつぶやかせて終わりみたいな。
でもこういう自己ツッコミ的なものを入れるとどうしても話がシリアスに寄って、重たくなる。コミカル路線じゃないとそっこーそっぽ向かれる今のアニメの流行のなかではあまりにもハイリスク。っちゅーことで、そういうため息交じりで愚痴りたくなるような部分は、自分の分身のぬいぐるみ?的ものに語らせることで、うまくネタっぽくしてるところは、良い按配だと思う。aroe氏が的確に指摘されている。
aroeさんのレビュー
-----引用開始-----
いい具合の笑いの要素を入れてくれてて、重すぎない!
-----引用ここまで-----
このように、ドラマ部分だけでも、ふつうに、べたに、広く、誰にでも共感を持って視聴できると、おもいまっせ。
ギョーカイ用語は、過剰なファンサービスくらいに思って、肩肘はらずに、分からない用語は適当に流してもなにも問題ないし、そうやってみてもフツーにたのしめると、おもいまっせ。
コレ、業界モノ作品のなかでも、よく出来てるほうだと、おもいまっせ。
さらにアニメ視聴者層の1割くらいにはもう一歩「深い」ところで共感できるんじゃなかろうか。
一説によると、声優志望者は30万人以上もいるそうで、アニメーター志望などの「アニメ業界で働きたいと思ってる人/将来業界に関わりたいと思ってる人」も含めると、潜在的には何十万人規模でアニメ業界志望者ってのがいる(そこがアニメ業界のバブリーな危うさでもあるんだけど今は置いとこう)
で、ヒロイン5人の職業が
制作進行
新人声優
アニメーター
3DCG
脚本志望
と、アニメ業界志望者の人気職種を網羅的にコンプリートしてるわけで。こりゃあ泣きたい夜にシロバコ見てこのアニメを糧にがんばろう!みたいな人もでてくるでしょう。そういう未だ山のものとも海のものともつかない有象無象ども含めての「アニメ業界」のなかの人でしょうよと。そんな彼らや、さすがに働こうとは思ってないけど、アニメファンとしてアニメ業界に興味はあるよ、くらいの人も含めて、そういうグラデーションの総体として「アニメ業界」ってのをイメージしてみる。そういう理解のなかでこのシロバコってアニメを見て、そこに描かれているドラマに感じ入る。ってーとよ、そこに立ち現れる「ヤバさ」ってあるでしょうよ。そこ、感じなくてどうすんのよ。感じなさいヨ!