westkage。 さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
原作「第6巻・2章」で登場する、アニメ本編では削られてしまった物語。フラッシュアニメです。
本作は「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。BD/DVD第1巻」に収録された特典映像です。
タイトルは「俺と赤城のアダルトな一日」で原作6巻の第2章に登場するエピソードです。アニメ化では削られていた話ですが、オマケ映像として実現する事になったんですね。登場人物は「高坂京介」と「赤城浩平」のSDキャラ2人のみです。フラッシュアニメなので過度な期待は禁物。
3つの内容で構成されており
1・「BLショップ」約1分50秒…浩平が腐女子である妹の為、京介とBLショップを訪れるお話。
2・「らぶドール」約3分50秒…秋葉原で赤城瀬菜にそっくりならぶドールを見つけてしまうお話。
3・「予告」約4分20秒…京介&浩平のSDキャラによる告知。
総評として「フラッシュアニメなので、あくまでオマケとして考え楽しもう」といった感じです。
原作では{netabare}「瀬菜似のらぶドール商品パンフレットを持って帰った赤城浩平が、瀬菜に見つかってしまい激怒される」{/netabare}というシーンがありましたが、そこは削られていましたね。残念ですw
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*以下余談です。(あまり作品に関係ない内容ですので注意☆)
{netabare}この特典映像に直接関係する話題ではありません。実は今作は1期の放映中に「BPO放送倫理・番組向上機構」で審議を受けている。第1話放送後に視聴者からの批判意見が多数届いたのが原因だ。内容は「中学生の少女がアダルトソフトマニアという設定が反社会的で、子どもに悪影響を与える」といったもので、これに対してBPOの委員は実際に番組を視聴して審議したらしい。
結果としては「全員一致で放送表現や内容について特段問題にすべき点はない」となった。しかし2回目・3回目を視聴した委員から、「ストーリー展開の中で、中学生がアダルトソフトを所持することの正当性のロジックが巧妙に組み込まれており、これを受けた子どもたちへのセールスプロモーションにつながる恐れがあることを危惧する」との意見があったようだ。
昨今のアニメでは暴力的なシーンも多く含まれるし性的なシーンに関しても際どい表現が多い事は確かだ。むしろリアリティを追及するアニメが増えてきた分、昔よりもより過激な方へと進んでいるようにも思える。何事も過度に表現し始めた頃が一番危ない。規制する為の名目も材料も揃いやすくなるからだ。
表現する側が居れば規制する側も居て、これらはバランスが保たれて初めて「機能した」と言える。
今後「名作」と呼ばれる作品が多く登場するためにも「表現の自由」は広い方が良い。規制が多くかかり過ぎれば、アニメはさぞかしつまらないものになってしまうだろう。しかし忘れてならないのは表現の自由は一部の人によって作られているものでは決して無い。制作側・規制側そしてなにより視聴する我々が皆で作り上げるものである。我々はより冷静に作品を見詰め、分析した上で評価を下さなければならない。
アニメのモラルに対する批判の中には過度な発言も・行き過ぎた発言も・あるいは言い掛かりに近い発言すらある。しかしアニメを愛する人間にとって、それらは「自分の首を真綿でジワジワ絞める行為」になりかねない事を忘れてはならない。願わくば、皆の願いで名作の誕生を見守る事が出来る「今の環境」を維持して行きたい…そう思うのだ。{/netabare}