紫煙の心 by斑鳩 さんの感想・評価
3.1
物語 : 1.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
009 RE:CYBORG
石ノ森章太郎の名作『サイボーグ009』を攻殻機動隊の神山健治監督がリスペクトした作品。
作画はさすがIGと言ったとこでしょうか、手間を掛けたアクションシーンは
細かい部分まで丁寧に仕上げてあり良く動く絵が迫力満点でキャラデザも
原作の雰囲気を残しつつさらに昇華させたキャラデザにはとても好感が持て
増したが、個人的に本音を言えば原作ではバレリーナの003フランソワーズは
本作の様なナイスボディーではなくスリムなキャラデザのほうが良かったかなw
また本作の最終的な敵は自分の心の中にあると言う物語はとても面白い着想だと
思うのだけれど、ただ本作の様な壮大な作品を90分ぐらいで完結させるには
尺が短いかな、序盤の謎かけや007や008のエピソードなどいろいろ盛り込んだ
シナリオ構成やストーリー進行が終盤で消化不良をおこしていて不満を感じます。
特に結末は、「どうしてそのようになったのか」を語らずに尻きりトンボで
終るので視聴し終わった後の余韻がとてもしょぼくなってしまうのも残念。
「最後の結末は視聴者が各自で解釈してください」と謎かけの結末と言えば
聞こえは良いけど、単にうまい結末が創作できなかったので、安易に謎かけの
結末にしたようにしか思えない。
神山監督によると本作は、「リメイクやリブートではなく新装開店」らしいですが
リメイク等でないのなら『009』の冠を外して完全なオマージュ作品にした
ほうがもっと高評価出来たかの知れない。