どらむろ さんの感想・評価
4.2
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
中二病を萌え属性に組み込んだラブコメディー
「中二病」という概念を(主に萌え属性として)広く知らしめた、非常に人気の高いライトノベル原作ラブコメディー。
中二病な小鳥遊六花(たかなし・りっか)ちゃんが非常に可愛いのがウリ。
中二病少女の可愛さとドタバタコメディーを存分にお楽しみ頂ける萌えアニメかと。
後半のシリアスは、2期に向けて主人公とヒロインの成長過程なので、多少は長い目で見守ってあげて下さい!
{netabare}『物語』
本作の「中二病」は狭義であり、邪気眼などの痛い設定を大っぴらにやっちゃうだけが中二病ではないのだが…
本作(そして本作以降の他作品でも)中二病といえば「小鳥遊六花ちゃんみたいな感じ」という認識でOKであろう。
…過去に中二病だったが今は黒歴史を封印していた主人公・富樫勇太が、現役バリバリで中二病なヒロイン・小鳥遊六花と出逢い、振り回されながらドタバタラブコメディーに。
元中二病で今は常識人になっている主人視点ならではの中二病少女の痛々しさ(でも可愛い!)の描写が非常に分かり易くかつ面白い。
もし勇太が完全一般人なら、六花が痛々し過ぎて中々接点が見えず、単なる介護系ヒロインになってしまうだろうし、さりとて勇太が現役中二病だと、何の驚きもときめきも無いだろう。
「少年にとって、少女は謎の存在」(謎の彼女Xより)
勇太が中二病も理解出来かつ今は一般人である事で、六花の中二病を「謎の彼女」と見る事が出来る絶妙な距離感を生んでおり、ここが本作の見所なのであろうか。
萌え的には、高校生なのに中二病でちっちゃい為にかなり幼く見える六花の可愛さが際立つ。
その六花の危うい可愛さ(下手すると単に痛々しい子になってしまう)を、元中二病という立ち位置の勇太視点で、視聴者にも抜群の萌えキャラに見せてくれるマジック。
もう一人の元中二なヒロイン・丹生谷 森夏(にぶたに しんか)との掛け合いや、アニメオリジナルの中二病かつ六花の妹分・凸森早苗らも加わり、中二病の可笑しさと可愛さが加速。
並みのバトルアニメを凌駕しそうな本格派中二妄想バトルも交えたコメディーが非常に楽しい。
萌えと癒しとドタバタな楽しさのバランスが非常に良いです。
後半~終盤、六花の中二病を卒業すべきか悩むシリアス展開で、無邪気な楽しさや萌えが一時減退。
本作を無邪気な萌えアニメと見ていた視聴者は正直面食らい、評価を落しがちなのも仕方があるまい。
しかし…
アイディンティテイーの揺らぎを通して、2期へと至る成長があるわけで。
勇太や仲間達も真摯に向き合い、最終的には「自分が自分らしくあっていい」そしてありのままの六花を認めてくれる勇太の存在が大切だと気付く…。
長い目で見れば決して無駄では無い展開では無かろうか。
物語評価は4.0か迷う所だが、やはり本作単体で見ると終盤のシリアスはややきつかったので3.5に。
しかし2期も含めると、評価は好転します。
(実質、4.0点かそれ以上の満足度です)
『作画』
京都アニメーション得意の絶妙な可愛い作画。
ちょっとした仕草も非常にあざとい可愛さがあり、流石です。
中二病妄想戦闘シーンが生半可な本格バトルアニメを軽く凌駕している!
『声優』
内田真礼さんの六花の可愛さはあざとく絶妙でした。
今でも内田真礼さんといえば真っ先に小鳥遊六花をイメージする人も多いのでは。
福山潤さんのダークフレイムマスターはルルーシュを彷彿とさせたw
上坂すみれさんの凸森のうざ可愛さも中々。
『音楽』
OP「Sparkling Daydream」がポップで印象的な良曲、OPは2期より1期のが良いです。
作中BGMがかなり良いのも本作の魅力か。
『キャラ』
小鳥遊六花ちゃんが非常に可愛い。高校生というより小学生めいた精神年齢の低さだが、無邪気に中二病な六花ちゃんの可愛さは非常にあざとく、萌えざるを得ない!
六花ちゃんは2012年度でも代表的な萌えキャラで間違い無い。
丹生谷さんはかなりの正統派美少女でありながら恋愛っ気ゼロのコメディー要員に徹していたのがポイント高し。
勇太の包容力とツッコミあればこその安心感、良い主人公です。
凸森のうざ可愛さ、くみん先輩の癒し等々、ドタバタと癒しと萌えのバランス感覚の良さが本作が良作たる所以なのでは。{/netabare}