退会済のユーザー さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
狂おしいほどの想い
御狐神くんのかっこよさと、凜々蝶ちゃんのかわいさ、
登場キャラたちが皆濃いキャラで面白いです。
しかし、ところどころに出てくる
御狐神くんの切ない表情や、凜々蝶ちゃんの深い気持ちの描写、
何かあるのではないのかな?と感じていました。
{netabare}
この作品、11話と12話のためだけに物語を紡いできたのですね。
私には子ども時代から15年くらい文通している子がいました。
凜々蝶ちゃんと同じで、手紙が届くのが楽しみでしかたなく、
郵便屋さんのバイクの音で外に飛び出したり。
そうして、数え切れないほど繰り返し文章を綴っていきました。
文字の形、言葉の並び方、幾度も読んではまた心にそっとしまって。
いつのまにか、私の大切で特別な場所にその子がいました。
手紙はとてもいいものですね。
ゆっくりと時間をかけて、相手の気持ちや感性を知ることができる。
だから、このふたりの手紙でのやりとりのシーンは共感してしまい、
胸がしめつけられて仕方がなかったです。
{/netabare}
凜々蝶ちゃんの心の傷
自分で自分のことが好きになれず、偽りの仮面をつけて接してしまう。
傷つくのが怖くてぶつかっていけない、
人にどう思われるのかが怖くて向き合えないのでは
本当に欲しいものには届かない、叶わないです。
大切な人の心に、恐れず真っ直ぐに愛情を伝えられたら…
難しいですね。想像するだけで緊張して逃げ出したくなります。
狂おしい程の御狐神くんの想い
小さな世界にいて、それがどんなことなのかも感じることさえできずに
哀しい世界を生きてきた。
凜々蝶と手紙のやり取りをしていくうちに
世界には色がつき、鮮やかに廻っては彼を驚かせて
眩しくてキレイで、
もしもを凜々蝶を失くしてしまったら彼はきっと壊れてしまう。
凜々蝶だけが彼の心に寄り添い、世界はとても素敵なものだと伝えてくれました。
心焼け付くような御狐神くんの想いにとても感動しました。
誰でもいいわけではなくて。
たったひとりの大切な人とだから、近づきたくて。
ひとつになりたい。
境界がなくなるくらい。
御狐神くんが最後に言った
{netabare}「家族が作りたい」 {/netabare}この言葉は深く重いですね。
最高の愛の言葉だと感じるのです。