ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
アクションが売りの学園モノ?→あれ・・・サスペンス?→いや、B級スプラッタだった!
原作 - Production I.G/CLAMP
ストーリー・キャラクター原案 - CLAMP
シリーズ構成 - 大川七瀬
脚本 - 大川七瀬、藤咲淳一
という具合にCLAMP色がかなり強く打ち出された作品です
他のCLAMP作品のキャラクターも登場しますね
前半は学校生活を中心とした他愛ない日常パートと
御神刀でもって「古きもの」を討伐するパートで構成されています
主人公がひどくクラスで浮いているな・・・とか
なんでお地蔵様斬ると血が吹き出すんだ?とか
1話からいろいろ突っ込みどころ満載ながら
2話、3話と代わり映えしない展開が続いてだんだんダレていきます
最終話まで見終わってからもう一度見返しても
確かに伏線を撒いてはあるものの本当に中身の薄い前半でした
もう少し早めから視聴者の興味をうまく引きつける形で
ヒントを提示していくべきだったように思います
散りばめられた伏線部分に「違和感」を感じても
小さな「違和感」がたくさん並べられているおかげで
意図的な伏線というよりはスタッフの能力が低いだけにしか見えず
スタッフへの思いやりから見なかったことにしてしまうのです
6話あたりから物語が大きく動き出すと同時に
だんだん伏線となる「違和感」の描写が露骨になっていきます
そして終盤になって種明かし
未視聴の方のために内容は伏せておきますが
この辺はなかなか楽しめました
そして迎えた最終話
ラスト30分でどのように決着をつけるのかとワクワクしていたのですが
なぜかB級スプラッタに方向転換
そして何ら決着はつかずに続きは映画館で!
そりゃ無いよ・・・
さて、アニメーションの表現力というものは
実写に何ら引けを取らないと思っていますが
このスプラッタホラーというジャンルだけは
おそらくいつまでたっても実写映画に追いつくことはない気がします
それは表現能力の問題ではなく表現規制の問題
時折深夜に放映されているようなB級ホラー映画の中には
これよりもっと残虐で胸糞悪い実写映画がたくさんあったように思います
同じ深夜番組なのになぜアニメの規制はこんなに厳しいのでしょう?
やはり未だにアニメは子供の見るものという認識が根強いため
残酷描写に実写以上の規制がかかっているのでしょうか?
とはいえ、本来ホラー映画なんて観たい人が覚悟をもって観に行くもの
アクション映画やサスペンス映画を観に行って
ラストがB級スプラッタじゃお客さんも怒ります
そういう意味でこの不意打ちに近いスプラッタ描写は
やはりあまり褒められたものではないかもしれませんね
ただし描写手法はともかく凄惨なBADENDになる可能性というのは
TV放映を見始める段階で覚悟してないほうが悪い
え・・・何故って?そりゃ冒頭で言った通り
これがCLAMP作品だからということに尽きます
主人公の大切なものが豹変した同じくらい大切だったはずの人の手で奪われる
というのはもはやCLAMP作品における様式美のようなもの
小夜が守りたいと言っていたものが何かを考えれば・・・