退会済のユーザー さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
お母さんがんばれよー
「グラスリップ」で物議を醸した西村純二監督作品。
地元会社なのに見ていないという非県民性を解消すべく、風邪で寝込んだ折にみてみました。
舞台は主だった城端地区だけでなくて、富山県内のいろんな所が混じっていますね。城端、海ないしね。色々観光させようってうまい手だね?!
風景や室内などの描写はとてもしっとりしていて美しかったです。独特のぼかしやかすれがかかっていて。
初めの頃、お母さんの顔つきが険しくて、それだけで子供は不安な感じになるんじゃないかなとソワソワしました。いつも笑ってろとも思わないけど、感情がそれぞれ見えないところに籠ってるよね、この家庭。普通のアニメみたいに、うわべで言いそうなこととか言わないのが、現実的でまた不安に。
淀んだしがらみ関係の中、清涼剤なのが不思議な確信と軽妙さのある乃絵ちゃんでした。乃絵ちゃんの言動や挑むような表情や急に照れる顔つきはどんどん可愛く思えて。
乃絵ちゃんとひろみちゃんの掴み合いはすごく爽快でした。
「あんたは飛べない。飛べないあんたが飛べるせいいちろうの邪魔をしないで!」
って、意味不明なはずなのにストレートに伝わってきます。
“大人のしがらみに捕らわれて悲劇ぶってるあんたに、人を励まし慈しみを分けられるのか。”
幼馴染あいちゃんの想いまで加わったのはちょっとアップアップ、でした。
好きな人ではなく好きな人に近い人を選ぶとか、若いのに…いや、若くなくてもそんなややこしいことするのは困りものですね。でもきっと、失敗することもある。
主人公以外の別の人への想いで演出してくれればも少し観るの楽だったと思う…。
あいちゃんの件は早めに解決が見えたので、ホッとしましたが。
不具合の解決を見守るハラハラドラマって感じで、あまり恋のドキドキジーンという感じではなかったかな。
ひろみちゃんは最後の方まで「おいてかないで」って下駄なくした心細さのままな感じでしたね。反面、スポーツマンらしい負けん気もあって^^;うーん、案外強い子なのかな??
終盤で手痛い想いをした乃絵ちゃん。
誰にも流されないかわりに、誰の気持ちも汲んであげられていないんじゃないのかと気づかされて。
ウッ、ちょっとだけ気持ちがわかるよ〜。
とまとさんのレビューは鋭い(けど、だから)とフォローされなかった覚えあるもの。すみません優しい感じじゃなくて…
それにしてもこのドラマ、誰が悪かったとかいう見方は無意味なのだろうけど、主人公のお母さんがハツラツとしていたらば、半分くらいの不安問題はおこっていなかったのでは…。
家庭における母親の態度の重要性を再認識いたしました次第です。ハイ。
P.Aさんは新社屋作ってるそうですね。城端インター近くに、アニメコンテンツ(アニメショップのことかー?)も併設したクリエイタープラザなるところに社屋を建設中とのこと。
http://www.asahi.com/sp/articles/ASG8V5DVWG8VPUZB00G.html
P.Aさんだけじゃなくて、地元産業を盛り込んだ道の駅的なものかしら…
全然関係ない話
{netabare}西村純二監督、純二というだけでちょび髭をはやした人物像が頭に浮かんでいます。(←でも間違ってなかった)
このイメージはなぜだ、と他のジュンジを検索してたら(風邪の時は寝ろよ〜)、髭とは関係なしに
伊藤潤二画のラムちゃん像が。
http://vote1.fc2.com/browse/376990/5/
いろんな作家さんのラムちゃん像が… {/netabare}