どらむろ さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
黒執事シリーズの第三期。今回はかなり辛いお話
大人気シリーズの第3期に当たる。
1期からの視聴が望ましいが、今回から視聴した人でも世界観やキャラクターは存分に堪能できそうです。
今シリーズは、人間の闇をとことん見せつけられるような悲惨なストーリーでした…。
鬱展開がニガテな方には不向きかもです。
{netabare}『物語』
年若い少年貴族シエル・ファントムハイヴと、シエルに忠実に仕える執事だが実は魂を狙っている悪魔セバスチャンのコンビが、闇社会の事件に挑む。
原作ファンもしくはアニメ1期からの視聴者で無くても、本作の特異な世界観や二人の関係性が分かりやすく、所見でも視聴し易い点が高評価。
シエルとセバスチャンの関係性が、見ていて面白い。
…私は女子では無いので萌えは感じないのですが。けれど、仲の良い主従の絆や掛け合いは、やはり良い感じ。
裕福な貴族のシエルが潜入捜査でサーカス団員に。
病弱なシエルが悪戦苦闘する様をセバスチャンがからかいつつもサポートしたり、毎度ながら名コンビっぷりは健在。
庶民なサーカス団員との交流でシエルの心境の変化も見所だった。
サーカスの暮らしはアットホームで、中々ハートフルな感じ…
ところが。本作はあくまで悪魔的物語でして…
サーカス団には凄惨な裏の顔があり、終盤は悲劇的結末に。
シエルに親身に接してくれた団員達が無慈悲に死んでいくのは非常にやりきれなかった。
彼らの犯した罪から見てやむを得ない展開とはいえ…
とことん救いの無い鬱展開。
だが、妥協せずに人間の闇の部分を描き、それでも生きるシエルと悪魔執事のあり方は、やはり強い印象を抱かずにはいられぬ魅力があった。
鬱ではあるが…物語としては美しい。
精神の香辛料的な、たまにはこういう鬱アニメも良いと思える作品でした。
まだまだ続編はあるでしょうし、是非とも期待したいです。
『作画』
相変わらず耽美的な美しさがある良作画。
戦闘シーンのスピード感も見事。
『声優』
豪華声優陣。
シエル役の坂本真綾さんの美少年は絶品。
セバスチャンの小野大輔さんも抜群の美声。
ジョーカーの宮野真守さんも切なく迫真の名演技。
ケルヴィン男爵の茶風林さんは、ちびまる子ちゃんの長沢くんっぽかったで
すw
『音楽』
OP、ED共に嘆美な背徳感溢れる、黒執事の世界観を存分に表現した良主題歌でした。
BGMも高水準。
『キャラ』
シエルとセバスチャンのコンビは健在。
インドの王子主従や仕事熱心な死神、ファントムハイヴ家使用人など、今シリーズだけでも彼らの濃いキャラが分かる。
狂気の男爵やアットホームな雰囲気だったが実は…のサーカス団も非常にキャラが立っており、それだけに悲劇の結末の悲しさもひとしおだった。
個人的に特に好きという程のキャラは居ないものの、キャラクター層は極めて分厚いです。{/netabare}