退会済のユーザー さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
狂気の沙汰の果て
この物語は沢山の人たちが無情に散るので、
子どもには絶対おすすめはできません。
大人で常識のある方だけ観てほしい。
TVアニメ版2作品を先に観てから視聴することをおすすめします。
犯罪都市を舞台に、ガンアクションと残酷な描写シーンが多い大人のためのアニメです。
そんな表現の中、アクションのかっこよさには惹きつけられます。
この作品は、ロベルタの心を焼き尽くすような狂気の復讐劇です。
【ロベルタ】
元は暗殺訓練を受けた女ゲリラ。
その後、若さまのところで正体を隠しながらメイドを務める。
彼女の狂気の沙汰には始終戦慄してしまいました。
「狂った猟犬」
若さまの父、当主のための復讐劇。もう誰も止められない。
彼女自身も、自分が誰なのか何なのか抜け落ちているのです。
衝動にしたがい何のためかも分からなくなって、
嘆く暇もないほどの哀しい殺人人形。
復讐劇に身を染めると、ここまで堕ちてしまうんだと恐怖しました。
【ガルシア・フェルナンド・ラブレス】
ロベルタが一途に思う少年、通称若さま
ロベルタ
{netabare}「私の首輪に網をつけるのは、この世にただの一人だけ。
私の定めた、私の飼い主。汚泥を啜り命を賭して守るに敵うただ一人の飼い主。
彼のためだけに私は仇敵を追う。そして骨肉相食むがごとく、噛み潰す」{/netabare}
彼女の言ったこの言葉、
狂気に満ちた若さまへの一途な想いが詰まっています。
若さまも、無邪気な子供でいることは許されず
この物語が進む中、ロベルタのために、ロベルタの復讐劇を止めるために
急激に成長していきます。
それもみていてとても哀しかった・・。
復讐劇の中、
ロベルタの心の彼岸で浮かぶ若さまの顔、聴こえてくる声
もうそれすらも幻想の彼方なのです。
みていられないほど辛い、痛い・・。
{netabare}
最後、
狂乱状態にあったロベルタは、若さまのキスひとつで元に戻ります。
なんていう・・結末!
壮絶な物語の最後がこれだとは思いませんでした。
あぁでも人が人であるためには、愛だけなんですね・・泣{/netabare}
登場人物たち、スイッチ入ると皆目が死んでます。
あんな目になってしまうのには深い理由があるのですが、
今いる子どもたちが、あんな風になってほしくないと願ってしまいます。
濃厚でとても重たく、深い愛憎のストーリーでした。
*おまけ*
魅力的な登場人物たちの中ですきなキャラ
ロットン・ザ・ウィザード
かなりのナルシストで、寒いセリフを連発。
強いらしいのですが、彼が戦っているとこを一度もみたことありませんw
(戦う前に長ーいセリフを、かっこつけて言い続けてるとこはよく見かけますが 笑)
「少し気の毒な子ですだよ」と仲間に言われてる残念なイケメンです。
でも、緊迫しすぎる場面の中で彼がが出てくるとホッとしました。