plm さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
るるもえん
「弱虫ペダル」と同原作者による日常ファンタジー+学園コメディ。
ストーリー内容はギャグからちょいシリアス、妙な話から心温まる話までバラエティに富んでいる。
日常の中にちょっぴり不思議な力の混ざったドタバタコメディが、どこか懐かしさを感じさせる作品。
何故そう感じさせられるのかというと、そう「ドラえもん」形式だからなのだと思う。
一般人の主人公が、思いがけず出くわした不思議な存在と行動を共にするようになり、
その力に助けられたり悩ませられたりしながら、色んな経験をしていく……そんな大まかなプロット。
考えてみると意外に共通点が多いな、るるもはドラえもんだったのか。
けれど本作の場合、叶えられる願いの種類に制限はなさそうなものの、
気軽に使えるものじゃないために、ここぞという時にしか頼れない点が違いか。
本作においては異能力そのものよりも、異界の者というるるもの存在自体が重要であるようだ。
■新しいことを学ぶ、新鮮さ
「ドラえもん」形式とは言ったものの、
「ドラえもん」が のび太 を中心に、ドラえもんがサポート役なのに対し、
本作は るるも を中心に、シバキがサポート役という感じがある。
そちらの方が描きやすそうということで、自然と路線変更になったんだろうか?
現代に馴染みきれていないるるもが、何か新しいことに挑戦して次第に溶け込んでいく
シバキはそれに感慨を深める……というのが基本コンセプト化していったように思う。
るるも成長物語的な。
■原動力はエロなのか
今時お話の中でもこんなの見ないでしょというレベルの下心丸出し男子たちが登場し、
しかも大抵の話の発端となるのがそういった情欲的な物事ばかりなのであった。
なかなかに低俗な内容で、温泉回とかもはやシバキさんの行動がOUTの領域だった。
作中1、2回くらいそういう話があるのはわかるよ。けどほとんどそればっかでよくやったなという。
だが、メインヒロインのるるもが世俗的な価値観と別にある魔女であり、
恥ずかしがり屋と言いつつ、基本無頓着風で羞恥心がほんとにあるのかイマイチわからんもので、
エロ要素押してもあんまり効いてないように思えた。 そこで健全さのバランス取ってるのか?
まぁ色情にかける情熱の強さは、存分に伝わってきた。勢いに押されて納得する場面も多い。
けど振り返ってみると、ちょっと引くわ―……となるのが時折残念でならない。
■棚子ちゃんかわいい
るるももいいけどぼくこの子ヒロインにしてほしかった。
■話の上手なローテーション
あと気づいたのだけど、
マジヒクワー回(セクハラ回):4話、7話、10話
イレギュラーorカオス回:5話、8話、11話
イイハナシダナー回:6話、9話、12話
みたいな感じで話の方向性ばらけさせて、いい感じにマンネリ化を避けてるんだなと思った。
イイ話回はほんとに真面目にやるのでギャップ良し。何気に好きな回は木が生える回、笑った。
☆総括
どこか古き良き懐かしさを感じるコメディチックな作品だった。
今時の萌え傾倒日常モノが受け付けないって人が求めている日常は、もしかしたらこれかもしれない。