plm さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
さすがはお兄様です!
小説投稿サイト「小説家になろう」から発進し、電撃文庫より出版されたライトノベル原作作品。
事前情報でも規格外の主人公最強という話で、ネタ半分ながら話題になっていたので注目作ではあった。
近未来的SFファンタジー&バトルアクション的な作品なので、同系統作品「SAO」に近い印象。
しかし、その方向性や視聴感は少なからず異なるようでいて、単純な主人公Tueee!!モノと違い、
どっちかというとお兄様を崇めることでシュールな嘲笑感を味わう……のような変わった感触のアニメ。
■良くも悪くも素直じゃない作品
「魔法科高校の劣等生」というタイトルからして皮肉たっぷりなのだけど、
この作品、多くの中二バトル系作品と違ってカッコイイものをカッコイイ!、スゴイものをスゴイ!
というようにキャラクターの長所である部分を、そのまま正面から描こうということを"しない"。
主人公が「何かを達成した」というように描くのではなく、主人公の「ごく自然な振る舞い」が
周囲の人物にとっては偉業としてみなされるだけのこと、というように描かれる。
なにか重要なポストに抜擢される場面があったとしても、「やった!」でも「巻き込まれた!」でもなく、
あくまで客観的に評価の妥当性を論じつつ、周囲との関係上了解を得るというスタンスを取る……
その遠まわしな表現に面倒さを感じつつも、作品独特の斬新な風味があるといえよう。
■さすおにさせてよ!
そんな具合で、この作品の魅力はお兄様の活躍に集約されていると思うのだけど、
意外にもモブの存在感が大きかった。
脇役の掘り下げもお兄様の素晴らしさを多面的に語る上で不可欠だとは思うけれど、
正直サブキャラ勢単品のエピソードはいらなかった。お兄様だしてよ!
レオンとかエリカとかみきひことかに焦点当てられても、普通すぎて退屈だよ!
もしかするとそのギャップを狙っているんだろうか。うーん、それにしても割合が多すぎた気がする。
{netabare}難癖であろうと乱闘であろうと冷静に対処する、さすがはお兄様です!
テロリストも早急に制圧!アジトだって正面突破、さすがはお兄様です!
エンジニアとしても一流!裏方に回っても影響力が計り知れない、さすがはお兄様です!
炎天下の中、選手の乗車確認を手を抜かずやり遂げるなんて、なかなかできることじゃないよ!
実戦でも無敵、出場すれば一騎当千!クリプリも敵じゃない、さすがはお兄様です!
そういうことをさせてほしいよね。
犯罪組織には容赦せん!塵も残さず滅却、滅消!さすがはお兄様です!
お兄様に銃を向けるなんてとんでもない!そんな方は切り刻みましょう!さすがはお兄様です!
テロリストは根絶やし!逃がすと思ったか質量爆散(マテリアル・バースト)発動!さすがはお兄様……
って、もうこれただの大量虐殺じゃねえか!なんだこれ。{/netabare}
☆総評
ごめん、本当のところ僕途中からついていけなくなってたよ……。
総括すると兵器人間シュールギャグという感じだった。新しい時代の幕開けだ。