「SHIROBAKO(TVアニメ動画)」

総合得点
91.4
感想・評価
3733
棚に入れた
15440
ランキング
34
★★★★★ 4.2 (3733)
物語
4.3
作画
4.2
声優
4.1
音楽
3.9
キャラ
4.2

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ネタバレ

アニメ視聴記録置き場 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:今観てる

8話まで見た。

8話「責めてるんじゃないからね」
ねいちゃんの上京理由は信金勤めのストレス発散。絵麻も井口さんに誘われ散歩に出てアドバイスをきく事で煮詰まった状態から抜け出すことに成功。制作スタッフがそれぞれの夢を語る中、宮森はといったお話。

矢野さんが語ってたアニメ制作におけるキャリアアップのプランニングは今後のお話展開に思いっきり関わってきそう。動画→キャラデ・総作監、演出→監督、制作進行→プロデューサーの3つは言ってくれてた。なんだかんだと仲の良い職場だよな。苦言を呈した興津さんに宮森が謝ったのは、場面では省略されてたけれど、最初に夢の話を振ったのが宮森だったからか。

井口さんが散歩に誘ってくれたところでABが切り替わってねいちゃんの場面に飛ぶのは構成の妙だな。追加で説明台詞を挟まないでも動機の説明になってる。ラストで姉を気遣う宮森の台詞チョイスも絶妙。みどりも脚本家志望らしい洒落たワードがあって良い。

7話「ネコでリテイク」
制作の落合が移籍することになり、宮森は最終話の進行を受け持つことに。絵麻は質とスピードのバランスに悩む中で立て続けにリテイクを喰らって落ち込む。地元から宮森姉が上京してくる。の3エピソードが絡む感じ。

出勤時の宮森のアニメーションがどれも滑らかで愛されてる。落合移籍を引きずらなかったし、緻密に伏線を張っておいてというよりはテンポ良く話を進めていく方針か。

絵麻の人のやや乾いた声質は病んでる演技と相性が良いのね。屋上でのシーンとかが顕著だけれど、宮森の人は声色での表情の付け方がとても上手いので、そのニュアンスの切り替えに絵がたまに追いついてないことがあって少し違和感を覚えたりする。

6話「イデポン宮森 発動篇」
宮森と太郎はデスクの本田に事態の報告をするも、遠藤は連絡を相変わらず拒否。瀬川情報で遠藤がイデポンを切っ掛けに業界を志したことを知った宮森が、遠藤妻にイデポン展のチケットを託し、会場でたまたま遭遇した下柳と遠藤が意気投合したことで、遠藤は作監に戻って無事に仕上がるといった辺り。
群像劇だけあって、あらすじがまとめづらい。この他に3D方面にいった美沙とのやり取り、しずかの養成所時代の先生とのやりとりがあった。CV松岡キャラの引き抜きも将来への伏線だし、脚本家志望の子は今のところ本筋にはノータッチと考えると、2クールやっても余裕でエピソードは作れそう。
遠藤さんの振る舞いは妻帯者にしては大人気ないというかリスキーだったけど、板野さんとの会話、守るべき奥さん、3D班の映像を見てたこと、イデポンを見ての昔の志を思い出したことなど折れるに相応しい要素をちゃんと積み上げてたので、下柳さんとの薄い本が厚くなりそうなやり取りもにこやかに見れた。後、3話に続いて問題になったシーンの映像を最後に挟み込んだのが良い味だしてる。


5話「人のせいにしているようなヤツは辞めちまえ!」
8話終盤の爆発シーンを作画にするか3Dにするかの調整に太郎が失敗し、遠藤は作画監督を降りると宣言する。最終話の絵コンテが描けない監督は業を煮やした制作デスクの本田に軟禁される。8話ラストと9話の冒頭が繋がってるシーンだった為に巻き込まれた宮森は、といった辺りまで。

3話までの小テーマがリテイクだったけれど、こっからは2Dと3Dみたいだ。板野さんをそっくりそのまま登場させたのもあって、今の日本のアニメ業界が置かれてる状況を作品として残そうという姿勢がより強く感じられた。

太郎が狂言回しになってる。遠藤-下柳ラインの伝言ゲームを拗らせる絶妙な台詞のチョイスと、吉野さんの演技による小憎たらしさが相乗効果でとてもナイスなキャラに仕上がってる。あの回想の場面で、宮森は画面の向こうの登場人物から視聴者側へと移動してるという指摘を見てナルホドと感心した。太郎が説き伏せる意図を持って、あえて言われたことから改変して届けていて、それも含めて全てを宮森に伝えたのなら話は違うけれど、あの分だとそこらに気が回らないキャラとして描かれてるはずなんで。

監督と本田さんの回想込みでの一蓮托生っぷりも良いし、妙齢の美人である瀬川さんが、あと30年は絵を描くって言ってるのも良いしキャラがみんな魅力的。SHIROBAKOは週に5回は見てるかもしれない。


4話「私ゃ失敗こいちまってさ」
えくそだす4話が無事放映された宮森は、休日を上山高校の部活仲間5人と過ごす。先日の初オーディションで緊張して失敗してしまったことに落ち込むしずかを慰める宮森だが、制作進行から先のビジョンを持っていない自分とみんなを比較して少し羨ましさを感じる、といった話

主人公を変えてオムニバス形式に進むかなと思ったけれど、この4話の感じだと引き続き宮森視点で進んでいきそう。関わる範囲が広い仕事をやってるので、それだけ主役に適してるってのと、今後のステップアップが物語の大筋になりそう。
千菅さんが色っぽい声を出してるのが面白かった。オーディション時のアフレコ室の重い扉に慣れてない描写とかが良い。ビールの色が緑に見えた。自主制作アニメを挟んで、しずかの部屋から高校時代の文化祭へと場面転換をするのは凄く上手かったけれど、そのまま何事も無くAパートが終わってしまった。


3話「総集編はもういやだ」
4話納品まで後4日と迫った中でのリテイク作業に奮闘する武蔵野アニメの面々。9話も担当する宮森はキャパシティオーバーになりそうになるものの、周囲の助けを借りて何とか完パケにまで辿り着く、といった話。

大人数が関わる仕事の進捗管理をするのがいかに大変かが、宮森の台詞だけでも嫌というほど伝わってくる回だった。EDに出てくる熊と姫の人形による会話は、半分が宮森で半分が制作サイドの自嘲気味な代弁シーンなんだろうか。病んでく部分をコミカルに見せるギリギリのラインを上手く綱渡ってる。

興津さんが元敏腕進行というキャラ付けもいいし、小諸スタジオの社長と本社社長と杉江さんが昔馴染みという設定も後々で活きてきそう。FTP鯖が死んだくだりで制作進行の面々がやりとりしてる中で、小諸スタジオに電話を掛ける興津さんの音声が薄く右chに乗っかり続けてるのに音響さんの拘りを感じた。
キャラが好ましいというのに影響されてるのもあるけれど、宮森の中の人がキャラに嵌まった良い声してて名前覚えねば。ぬーも良い味出してる。
4話でリテイクが入ったあるぴんのシーンが最後に挟まって綺麗に一段落ついたみたいだし、次が5人が集まっての転換回でそっから別の人にスポットを当てての次のエピソードが始まるのかな? 何気なく見てるアニメの短いシーンの裏にはこんなドラマがあることもって示されると、姿勢を正して見ないとな…
ED曲の桃井節がかなり好み。サビのクラップだかタンバリンだかに合わせて、姫様が足でステップを刻んでるのが可愛い。

2話「あるぴんはいます!」
瀬川さんの穴埋めする人材も見付かり4話の制作が進むが、あるぴんのシーンに対して監督は納得がいかない。原画からの変更を希望するが、といった話。
瀬川さんが倒れ、そこからスケジュールが厳しくなるデスマーチが描かれるかと思いきや、2話は制作サイドのアニメキャラクターに対する愛情や取り組み方が描かれてる話だった。
アフレコシーンのやり取りは興味深いし、茅野さんキャラの演技のパターン出しにも感心。最初は監督は何無茶を言ってるんだろうと思ってた視聴者の何割かは、最終的には監督にほだされてたんじゃないだろうか。制作側が愛を持ってる作品って良いものだ。


1話「明日に向かって、えくそだすっ!」
高校のアニメーション同好会に所属する女子5人。文化祭で自主制作アニメも上映し、それぞれの志す分野でアニメーション制作に携わろうと約束をして3年生3人は先に卒業する。
それから2年半後、宮森あおいは東京の武蔵野アニメーションで制作進行の仕事をしていた。自社元受けアニメの3話で同僚が起こしたミスをリカバーするべく、外部の原画さんに頼みにいき何とか事なきをえたが、といった辺りまで。

アニメ製作をテーマにしたアニメを見たいと前から思っていたので、1話からツボに入った作品。今後もこのノリと中身で進んでくれたら嬉しい。キャラデザが俺ガイルのぽんかん⑧さんで可愛いのも良い。
序盤の高校生パートはいつものPAぽさが漂うけれど、部室という小さな舞台だけを描きながらも、裏で時間は結構な速度で流れていってるのを、作ってるアニメの進み具合で上手く表現していた。声優志望の赤髪が千菅さんだった。ノットの時よりも慣れてきてるというか、馴染んできてる。
若者の夢を描いてから、一気に年月を飛ばして現実の仕事に少し疲れてる様子の人物を描くのは良い対比。車がレースみたいな表現になってたある種のアニメ的強調表現は、作品の雰囲気を壊さないギリギリのラインかな。
描かれる内容がどれくらい本職の人にとってあるあると頷けるものなのかは分からないけれど、アニラジの雰囲気とかはリアルだった。外に見せるようの化粧はするにせよ、改めての取材は必要ないくらい制作者にとっては身近な出来事なんだろうから、エンターテインメントの体を崩さない限りでブチマケテ欲しいとこ。

投稿 : 2014/11/29
閲覧 : 202
サンキュー:

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