PeachFly さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
犯罪を未然に防ぐという未来世界…でも、ちょっとした旋律を覚える
この作品は近未来、約100年後の日本の姿を描いています。 周辺諸外国と一線を画した安全で住みやすい社会を目指して犯罪の撲滅、社会基盤の安定を図るための安全機構が導入された社会を表現しています。
{netabare}
この安全機構は「シビュラシステム」と呼ばれており、人間の心理状態や性格、果ては潜在的に犯罪に関わる度合いを測定(サイマティックスキャン)、計数化(サイコパス)し、犯罪を未然に防ぐというシステムです。 犯罪化の係数(犯罪係数)が増えてきた人々は潜在犯として隔離され、今の世界で言うところの刑務所の独房に入れられてしまいます。
そこから外の世界に出る条件は、公安局の「執行官」となり犯罪係数の正常な「監視官」の元で犯罪係数の高い犯罪予備軍を「狩る」事。
この世界では精神状態を示す「サイコパス」の優劣により天と地ほども生活条件が違ってきます…
シビュラシステムが全てを統べる世界で、精神が穏やかな人々のみが羊のごとく生活する世界。 ちょっとでも犯罪係数が高いと隔離されてしまう世界。 犯罪係数が高いまま街に残れば執行官に狩られてしまう世界。 話が進んでいくにつれ、目が離せなくなってきます。
この作品を観終わったとき、「安全で住みやすい世界とは何だろう」と考えさせられてしまいました。
この作品は作画の出来も高く、声優も豪華で、また感動する場面も多かったのですが、私はこのストーリーにちょっとした恐怖を感じました。 このような管理された世界で人々は安全に生きることが正しいのか…と。
100年後という時代設定と、その時には考えられなくも無い科学技術、果たしてこのような世界が創出されるのかどうか…。
ストーリーの山場では、シビュラシステムのサイマティックスキャンの盲点を突いた攻撃に対して、主人公で執行官の狡噛 慎也(こうがみ しんや)と、同じく監視官の常守 朱(つねもり あかね)とで解決するのですが、結末では朱の元上司の宜野座(ぎのざ)監視官のサイコパスが濁って潜在犯となってしまい、朱の下で再度執行官として働く事になったりで、複雑な気持ちになりました。
{/netabare}
リアリティー溢れる近未来SFで、攻殻機動隊のようなドライなテイスト。
2期も始まっているようなので (この地方では見れないです 残念 (>_<;) ) 後日見れたら良いなと思います。
<<PeachFlyの「また観るかな~」判定>> : 4
0:途中で挫折、
1:もう観ない、
2:もしかしたらもう1回くらい観るかも、
3:たぶんもう1回は観るかな、
4:もう2~3回は観るつもり、
5:ベスト10に入る逸品!。きっとこの後何回も観ることでしょう^^