らしたー さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
なんか、品がある
たぶんこいつを1話で切る人ってのは、何の迷いも躊躇も後ろ髪引かれる思いもなく、あーこれはダメだとバッサリやるだろうし、それが幸せなんだろうと思う。こんなもん観ないにこしたことはない。回を重ねるごとに滲み出てくる麻薬的な何かによって、うっかり「これはアリだな!」などと考え始めてしまう前に。
顔赤らめながら下ネタ言う姿とかほんとシュール。じゃあ言わなきゃいいだろって話なんだが、これはもはや義務感から繰り出されていると見るべきで、あれだほら、泳いでないと死ぬ回遊魚といっしょで、下ネタ言い続けないと死ぬとか、そういう設定なんでしょうたぶん。知らんけど。だから個々のネタのクオリティなんて低かろう悪かろうでオールオッケーだし、弾を撃ち続けることにこそ意味があるのだ。
低俗さにかけては、かなり頂きに近いところまで上り詰めちゃってらっしゃるが、いっぽうで受ける印象はちょっと特殊なものだった。言動はサイアクなのに絵的なエロは少なかったり、言動はサイアクだがどこか清潔感があったり、言動はサイアクのくせに妙に無邪気だったり。なんていうか、低俗なのに品がある、という意味不明な境地を切り拓いてらっしゃる。
たぶん、それが麻薬的な何かの正体。言葉のチョイスの問題だけども、この作品がすぐれて低俗だとは思うものの、不思議と「下品」というワードとは結びつかないし、呼びたくない。ちょっと違和感がある。むしろ下品か上品かの二択だとしたら、うっかり上品と答えてしまいそう。まあそれもこれも、麻薬的な何かによって判断力がマヒしてしまった結果なんだろうけども。こんなに苦笑いを迫られるアニメもなかなかない。
キャラ配置も見事で、必要にして十分な数のキャラ達が、各々の職分を無理なく無駄なく全うしてる姿はまさに芸術。