「普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。(TVアニメ動画)」

総合得点
70.3
感想・評価
758
棚に入れた
3573
ランキング
1598
★★★★☆ 3.8 (758)
物語
3.7
作画
3.7
声優
3.7
音楽
3.8
キャラ
3.9

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ネタバレ

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ろこどるどうでしょう

特に1クールのアイドルアニメを想定した場合に
そのストーリーラインというのは大体決まっていて
アイドルユニット結成からメンバー紹介を兼ねたエピソード、
無名のアイドルユニットが徐々に周りに認知されていき、
終盤にアイドル大会に出場して
大舞台で観客に最も印象に残るようなパフォーマンスを披露
といったところでしょうか。

本作も基本的にこのストーリーラインを踏襲しています。
ただ、その中でも本作ならではの特徴もあるのでその辺をちょっと紹介していきます。

まず、ろこどる(ローカルアイドル)の2人、
宇佐美奈々子(うさみななこ)と小日向縁(こひなたゆかり)は
流川市(モデルは千葉県流山市)のPRの為に結成されたアイドルユニットであり、
芸能事務所所属でなく市役所所属です。
時給は1000円(市民の血税)ですw

おそらく本作は低予算の中で制作されたのだと思いますが、
このゆる~いB級感溢れる設定が上手くハマっているんですよね。
仮に多少の作画の乱れがあったとしても
それもハンドメイド感として肯定されてしまうような
B級であることを逆に武器にしてしまっている節があります。
それ故に構えることなく気軽にゆる~く視聴できるという安心感があります。

2人だけのユニットというのも特徴的なポイントです。
多人数の場合に起こりやすい誰が誰だか分からないという問題を回避できる上に
駆け足気味になりがちなキャラの紹介や掘り下げもじっくりできます。

特筆すべきポイントはゆかりのななこに対するちょい百合の感情ですかね。
ここで重要なのはななこはそのことに気付いていないということです。
狙いすぎるとあざとく感じるものですが、本作はそのバランスが非常に良かったです。
また、「ななちゃん可愛い、うふふ♪」とななこに向けられたゆかりの台詞は
視聴者の声を代弁している側面もあるのかもしれませんね。
ゆかりが何故ななこにそのような感情を抱くに至ったのかという
エピソードがあったのも好印象です。
この辺はキャラの掘り下げがじっくりできる強みが出た所でしょう。

そしてなんといっても流川市のゆるキャラ「魚心くん」です。
中の人などいないのかもしれませんが、ここでは便宜上「中の人」と呼びますw
中の人は三ヶ月ゆい(みこぜゆい)と
後に加入する名都借みらい(なづかりみらい)です。

ろこどるのななことゆかりのエピソードだけでは、
ともするとダレが生じてしまうところを
この魚心くんの存在や中の人のエピソードで上手くカバーしていると思います。
いや、もしかしたら魚心くんの方が主役なのでは・・・w
「うおうおうおごこーろ、くん!」と衝撃的な魚心くんソングは
非常にキャッチーで、それだけでも話題性十分です。
実際にゆるキャラグランプリにもエントリーしていて
アニメ外にもその波及効果を及ぼしているのが見て取れます。

さて、私は冒頭でアイドルアニメのストーリーラインについて触れましたが、
ここで極個人的なことを言わせてもらうと
アイドルアニメを観ていて「サクセスが早過ぎる」と感じることがあります。

私は無名時代のライブに客がほとんど入らない状態だけど
それでも明るく健気に一生懸命アイドル活動に励む彼女たちを
眺めているのが好きなんですw

山場を作る為にはしょうがないのかもしれませんが、
終盤にアイドル大会に出場して
最初の頃はほとんど客の入らない中で歌っていた彼女たちが
とうとうこんな大舞台で感動的なパフォーマンスを披露する日がくるなんて・・・
と感慨に耽るには1クールだと短すぎるんですよねw

ただ、本作は会場の規模もそうですし、最後までゆるさを伴っているので
「サクセスが早過ぎる」と感じることはありませんでした。
演出を含めたその辺りの匙加減も秀逸だったと思います。
(新曲投入のタイミングも完璧です)
上を目指すサクセスストーリーもアイドルアニメの醍醐味だと思いますが、
本作のように脇道に逸れながらもゆる~~く上昇していく
超スローテンポアイドルアニメ・・・いいじゃないか。
今後もそういうアイドルアニメが増えていくのかもしれませんね。
欲を言えば、既存のアイドルアニメのストーリーラインに囚われない
そんな新しいアイドルアニメも観てみたいです。


ここからは半ば雑談ですw
本作の特徴として「B級感」「ハンドメイド感」「ゆる~い雰囲気」
というようなワードを挙げていきましたが、
これらのワードからあの番組を思い出しませんか?w
このレビューのタイトルもそこからつけましたw

そうです、伝説のローカルバラエティ番組「水曜どうでしょう」です。

ななことゆかりは大泉洋とミスタ(鈴井貴之)ですw

魚心くんはもちろんonちゃんですねw中の人はヤスケン(安田顕)ですw

ろこどるをマネージャーとしてサポートする
流川市市役所職員の奈々子の叔父である太田貢(おおたみつぐ)や
部下の西深井沙織(にしふかいさおり)は藤村Dでしょうw 
沙織は写真を撮りまくってるから嬉野カメラマンの役割もこなしていますw

そう考えていくと実によく似ていますw 
本作はどうでしょうフォーマットのアイドルアニメ
という言い方もできるのかもしれませんねw

投稿 : 2014/10/10
閲覧 : 545
サンキュー:

49

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