トトと申しますよ さんの感想・評価
2.7
物語 : 2.5
作画 : 2.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
これは何と言うか…かつての国鉄の実態なんですかね?
放送も終わり、全話観終わったので感想を書くことにしました…これはタイトル通り疑問には残り、心にはあまり残らないアニメだったと思います。
他のレビュー・感想を見てから書いているのですが、このアニメは原作既読・未読でも不満が上がっているようです。僕も彼らの意見に同情しています。
あまりストーリーを把握できていなかったのですが、これは国鉄がまだ存在しているアニメのようですね。筆者が生まれた時代にはもう民営化されていたので、あまり実態を知らないのですが。
その中で立ち上げられた公安課に属する主人公達が、鉄道に関わる様々なトラブルを解決するアニメといったところのようですね。しかし内容は普通のアニメかそれ以下といったところです。皆さんがギャグアニメだと宣うのも致し方ないかと。
まず一話の主人公達がSLに乗ってテストを行うという場面ですが、「ここはどこなんだ…シベリアか?」と思ってしまいました。北海道にしてもレール以外何もない景色だという事に違和感を感じざるには得られません。テストが終わった後に教官の五能がSLに近づく場面もですが、辺り全体雪景色で吹雪いてるのにスーツ姿。風邪引くだろ!とツッコミたくなりました。
次に主人公達が公安課の仕事で駅に滞在している場面。ひったくり犯を追って電車に乗り込まれて逃げられるシーンで、高山が「ドクターイエロー」を使って追いかける案を出した事に疑問。先ほど鉄道に詳しくないと言いましたが、なぜドクターイエローで追いかけるのか疑いたくなりました。次の駅に連絡するなり何なりすれば解決じゃないでしょうか…。
東京駅を爆破しようとした犯人の一人が足尾線まで逃げ込み、それを主人公達が追跡するのですが爆弾は起動。線路が破壊され、しかも電車が来る寸前。危ういところで何とか電車を止める事が出来ましたが、一歩間違えたら大惨事。それでいて主人公達は謹慎処分を受けただけ。使用中のレールが破壊されたのに、それで済むの!?と思いました。
8話で移植手術用の臓器を緊急で病院に輸送する為、主人公達が何としてでも届けようと行動する場面においては最早ギャグの域。病院に届けないと患者の命が危ないのはわかるのですが、それをなぜ経験の少ない若者に任せるのか疑問でした。こういう場合は知識のある大人に任せるか、他の手段を使えばいいんじゃないですかね…。状況が逼迫していたので判断できるところではないんですが。
10話では小国の王子ベルニナの護衛を任されますが、黒スーツの男が襲撃! 二話費やして何とか事態を収めますが、王子を危険に晒した時点で公安課と国鉄の信用はガタ落ち。そもそもなんで警察やSPに頼らなかったのか…。小国といえど権力を持つ王子をたった数人、しかも経験の少ない若者に任せる事自体が間違っているのですが(それだと物語にならないのですが…)。
全体的に見てツッコミどころの多い展開が多かったと思います。原作ではこうはなっていないでしょうけど。
高山が鉄道の豆知識を語るシーンは視聴者によって退屈かも。盛り上がるシーンでの鉄道知識は興醒めの可能性もありますので注意。
中盤からエロあり恋ありハーレムありの展開に突入するのは如何なものかと…。別に全てを否定するわけではないのですが、本題を放っておいてそちらがメインになるのは頂けません。そもそも無理矢理入れた感があります。かといって恋愛関係になるわけでもなし。
疑問に思うのはなぜ国鉄に警察と同じ様な組織を作る必要があるのかということです。公安の為なら警察を使えばいいし、職員に警察と同様の身体能力を持たせればいいかと。たった数人の公安課、しかも一人は目的達成の為に銃を使用…不安すぎる…。
いくら物語でも事件起こりすぎですよ(笑)
あと作画崩壊が所々で目立ちます。
未来ある若者の成長物語を演出させたいのでしょうが、それがストーリーに強い影響を及ぼしてしまったような気がします。少なくとも筆者はこんな職員がいる鉄道に乗りたくありません。絶対に乗りたくないです。
昔の国鉄はひどかったと仰る方もいますが、「RAIL WARS」はそれを所々で巧みに取り入れたんでしょうかね? とにかく何から何まで評価が微妙なアニメでした。