ヌンサ さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
監督が挑んだ真正面のシリアス
僕は渡辺信一郎監督大好き人間ですが、中でも好きなのは"笑い"の要素です。
今作ではその"笑い"に逃げずに、全編シリアスで貫き通しています。
まあ言ってしまえば、近年よくある犯罪もの(警察もの?)です。
「攻殻機動隊」や「PSYCHO-PASS」などが好きであれば楽しめると思います。
・・・ただ、なぜ高校生が主人公なんだという気持ちは少しありました。「なぜ今更厨二な設定を?」という疑問は最後までありましたね(特別な人間であるという設定も使い古されている気が・・・)。
それでも話数が短いということもあって非常に無駄のないスピーディーな展開で、全く飽きることなく最後まで楽しんで観ることができたことは間違いありません。三島リサについて全く掘り下げずに終わってしまったのは少し残念でしたけど。
声優陣では、ハイヴ役の潘めぐみさんの演技が特に突き抜けていました。英語の発音も含めて、
"嫌な奴"感が半端なかったです。聞いててゾクッとしたほどです。
音楽の素晴らしさは筆舌に尽くしがたいです。北欧でレコーディングされたという音楽に、
心が洗われること間違いなしです。もちろんサントラは必聴です。
全体的に、「スペース☆ダンディ」同様に渡辺監督は後方から見守るような立場だったのかもしれません。経験の浅い方が演出をなさっている(と思われる)話では、キャラクターの動きがおおげさに感じた場面もちょくちょくありましたし・・・。
大好きな監督の作品であるがために評価が減点方式になってしまい、
なんだかネガティブなレビューになってしまっています。しかし、アニメをあまり見ない、海外の警察もののドラマなんかを見る人などにも薦めることができる良作であることは間違いありません。