「ガンダム Gのレコンギスタ(TVアニメ動画)」

総合得点
57.5
感想・評価
384
棚に入れた
1504
ランキング
6961
★★★★☆ 3.2 (384)
物語
2.8
作画
3.5
声優
3.3
音楽
3.4
キャラ
3.2

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ネタバレ

かしろん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:途中で断念した

監督の戸惑い

【3話見て追加】

2話まで見て。
そのまま素直に見ても何なので、無理矢理こじつけてみよう。
{netabare}監督が持っているであろう戸惑いを感じる。
何に戸惑っているのか。
それは、今の若者像、そして、昨今のガンダムという名のついた作品に。

1.若者への戸惑い
主人公の性格が明らかにオカシイ。
冒頭の教師だか教官だかとの会話がそれ。
周りに確認させたくて、あえて常識的な質問をしているのに「なんでそんな常識に答えなきゃならないんだ?」と意図を汲み取らずに表面的な質問返しをしてくる。
上から注意しても聞かずに反抗もせずヒラリとかわす。
敬語を使わない。
全くもって困った子である。
しかし、その割に、変なところで能力は高い。
こういう、掴みどころの無さ。

さらにチアリーダーズ。
群れてキャッキャしており個の強さが無い。
男漁りに余念が無い。
こいつらも目上に敬語を使わない。

監督から見た最近の若者像はこう見えてるのではないか。
で、それに「まったく!最近の若者はっ!!」と怒りを覚えるのではなく、戸惑いを抱いているように感じる。


2.昨今のガンダムと付いた作品への戸惑い
1話ラストが象徴的。
「Gセルフは私しか動かせない」「動かせました」「え?!」がそれ。
本作のガンダムはGセルフという名前である。
いうまでも無く、セルフは”自身”という意味であり、Gセルフ=ガンダム自身、ガンダムそのものである。
ガンダムという作品を生み出したという自負、重責を背負っているであろう監督。ガンダムという作品は私しか生み出すことが出来ない、作ることが出来ないというプライドは持っている。
だが、よりによって自分が戸惑いを抱く昨今の若者たちがガンダムと名のつく作品を作っている。ヘタすれば、今の技術をフルにつかって、自分よりも巧く。

その一方で、
「白、青、赤のトリコロールに黄色を差し色で入れときゃガンダムでしょ」
「額にV字ブレードアンテナ付けとけばガンダムでしょ」
「戦闘中はコクピット映像差し込んで会話させれば良いんでしょ」
「若者の苦悩描けば良いんでしょ」
「言葉無しで感覚で分かり合えるーとかやっとけば良いんでしょ」
「メインの関係者殺せば良いんでしょ」
と、決めつけたガンダム像に安易にすがっている。
この辺はGセルフに”ユニバーサルデザイン”という言葉で色々と簡易に取り付けることが可能という設定や、2話にして主人公がヒロインにとって大事な人を殺すというストーリーが表している。

君たち若者が作るガンダムは確かに巧いよ。けど、それで良いの?ただ表面をなぞっているだけに見えるよ。
そう見える作品が面白いと持ち上げられる現状。
ガンダムという作品を生み出した自分に予算がつかない現状。
昨今のガンダムと名のついた作品に対する戸惑い。


では、本作が今後どうなるのか。
題名がGのレコンギスタである。
レコンギスタは語感を重視した造語で、レコンキスタがその元ネタ。
意味は「再征服」である。
そして新しい世紀リギルドセンチュリー。
リギルドは「再メッキ」。

富野監督がやろうとしていること。
決めつけられたガンダムという世界観に新しい何かを付け加えようとしている。
壊してやり直すのではなく、全体的に覆うことで、新しい何かとして生まれ変わらせる。

では、新しい何か、とは何なのか。
それは、今後のお楽しみ。{/netabare}

3話見て気になった事メモ
{netabare}・コクピットにトイレ
ガンダムをリアルロボと言われることに対する監督の皮肉。リアルならウンコシッコぐらいするだろう!と。
モビルスーツ内に居続けなければならない出撃が何日にも渡るわけではないと思うので、トイレが有ることは無意味。
・ジャングルの動物表現
まったくもって不可解。なんで意味不明なギャグ処理をするのか。
Gレコを「子供に見て欲しい。子供向けに作っている」と語っているが、監督の思う”子供向け”がこの処理なんだとすると、Gレコに対する不安。
「これを子供向けのギャグ処理しやがって!と怒る人は視聴対象じゃないよ」というリトマス試験紙なんだとしたら、見事に嵌ってる訳だが。
・ED歌詞
井荻麟なる謎の人物が作詞をしているわけだが、なかなかに良い歌詞。
いろいろあるだろうが取り敢えずやってみようぜ!
やらなきゃ何にもはじまらないぜ!
過程のプライド、その先の成功の光、掴もうぜ!
この作品がそのきっかけになれば嬉しいぜ!
ざっくり書くとこういう感じ。
井荻麟なる謎の人物が富野監督とどういう関係か分からないが、ストーリーと大ハズレな歌詞ではないだろう。
ということは、陰鬱な展開も途中にはあるだろうが、最後は丸く収まる良い結末なんだろうなぁ、とは読める。{/netabare}

投稿 : 2014/10/14
閲覧 : 365
サンキュー:

6

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