plm さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ダーメ!だめだめ!甘えるな!そーだ、そーだ、己が敵
月刊少女漫画雑誌「なかよし」より登場、サバゲーギャグ漫画原作アニメ。
「なかよし」といえば「ちゃお」「りぼん」と並ぶ三大女児向け少女漫画雑誌のはずだが……
この「さばげぶっ!」、現金な人間関係に容赦ない現実、かなり毒が強くカオスな内容に。
そもそも深夜放送の時点でお察しだったのかもしれない。
■やりたい放題好き放題!自由すぎるアニメ
この作品は「カオスギャグ」アニメのジャンルの気があると思う。
このカオスギャグというのはありそうで意外と少ない。なかなか貴重なジャンルだ。
有名なのではカブトボーグ、最近のではミルキィホームズ、ファンタジスタドールといったところ。
これらに共通するのは、子供向けの当たり障りないありきたりな内容かな?と思っているところに、
突拍子なくわけのわからない衝撃を脇腹に叩き込んできて、なんともいえない感慨を生むことだ。
好き勝手な奔放さが、活き活きとした実感を生む……それがカオスギャグの魅力だと思う。
■ゲスかわ☆ガールズ
ゲスなのに可愛い、これはいかに。
世の中、優しいだけでは生きていけないこともある。
理不尽な暴挙に身をさらされたとき、図太さ・ずる賢さは生き抜く術になる。
それはある種の力強さ……綺麗事だけでは解決できない、弱さの克服がそこにある!
うららじゃないけどモモカのそういう唯我独尊なところは痺れる憧れるゥ!部分であった。
モモカに限らずそれぞれ抱く思惑のためには、恥も外聞も捨て去りベストを尽くす!というこの必死さ、
本来的な意味でサバイバル魂が込められた、この生き様は見ていて楽しいものだ。
ゲスだけど、物事に向かって一直線!そんな愚かさが愛らしい!矛盾はないな。
■見事な様式美
最初にやられる麻耶さん、うららバリア、ド畜生モモカ、ナレーションのメタ突っ込み、
お風呂ノルマなどなど……次々と"お約束"が出来上がってゆく。
それがマンネリになることなく、視聴者に次の展開を予測させた上で予測外ししてきたりしてお見事。
考えの一歩先を行く、絶妙なさじ加減がなんとも秀逸な構成に仕上がっていた。
■好きなキャラ
好きなキャラは、カニ。運転してきたところで吹いた。
☆総まとめ
サバゲに始まりギャグ、萌え、人道、幅広くカオスに入り乱れつつ面白おかしく仕上がった作品。
一本筋の通ったぶれない作風が良く、作品としての完成度は高い。
カオスギャグが好みなら一見の価値ありだ!