ろき夫 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
かなめえぇぇえーーーーーっ!!!!(」°ロ°)」
なんだか一番感情移入できるキャラだった。精神的にマゾヒストですからね。
好きなエピソードを抜粋して。
ターニングポイントとなった13話、おふねひきの事故でちさきが紡を介抱しているのを見たかなめ。
その時はまだちさきにそのつもりはなかったんだろうけど、彼の心を挫くには充分すぎる光景だった。
海に投げ出されたかなめの表情が何とも言えない。もしかすると自ら進んで落ちたのかもしれない。
冬眠じゃなく、永眠したい気持ちだったのかも。。。
それでもわりと早めに目覚めたのはやっぱりちさきのことが諦めきれなかったからだろう。
でも、現実は彼の想いを裏切り続ける。
時の流れは救いになり、ときに残酷でもある。こう言葉で片付けるのは簡単だけど、このやっかいで窮屈な体験はそんな簡単に表現できるものじゃない。もっと、もやもや~としてて・・・うまく言い表せないものだ。このアニメを見てる時はずっとそんな気分に浸ることが出来て、妙に生々しかった。息苦しいんだけどそれがリアルで、作品に対する心地よさを感じた。
24話、さゆの告白シーン。
凪のあすからで一番印象に残っているシーンは、と聞かれたら間違いなくこれになる。
ちさきの告白を聞いてしまったあと、打ちひしがれ踏切の上を歩くかなめ。
「こんな目に遭うくらいなら、目覚めなければよかった・・・」そんなことを思っていたのかもしれない。
親友たちが葛藤を乗り越え徐々に吹っ切れていくなか、一人だけ取り残されてしまった彼。
その、さびしい後姿を呼びとめたのが「さゆ」だ。
「あんたがいない間も、あんたはここにいた!!ちゃんとこの真ん中にいた!!!!」
そう言って胸に手を当て必死に想いをぶつける彼女の告白に涙が止まらなかった。
何だか生きてる意味を感じるというか、見てるこっちが励まされるガツンとくるシーンだ。
このとき、最大瞬間風速を自分の中で記録した。シチュエーションが最高過ぎてヤバい!
おそらく、かなめの心にも心地よい風が吹いたに違いない。
電車が通り過ぎると同時に、今まであったモヤモヤがガっと晴れ渡る感じ。やっと救われた思いがした。
思えば、後半のさゆは凪いだ物語に吹く風のような清々しい存在で、彼女の成長は時の流れがもたらした救いの部分なのだろう。かなめの心のよりどころとなった功績は計り知れない。後半で一番好きになったキャラクター。さゆたんマジ天使!この二人の今後がぜひとも見てみたい。
独創的な世界観は見ているだけで面白く、その舞台をどう生かすのか?という好奇心から「コイツらメンドクセーw」なんて思いながらも無事楽しむことができました。海村の人たちには申し訳ないけれど、前半終盤で冬眠の話が出てきたときには、時間差キター!って、正直心躍ったw 5年後というのが絶妙ですよね!猛烈にメスの香り漂わせる展開にハァハァw