totehi さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
正義なんてない。ガンダムの見方
宇宙世紀のガンダムファンならこの1話1話のブルーレイが出るのをまだかまだかと待って居たに違いない
色々とガンダムの知識がないと内容を理解できないのでファン向けになっている作品です。作画、BGM共に素晴らしいの一言。
そしてフルフロンタルは誰なのか?ラプラスの箱を巡ってジオンも連邦も戦うのですが世界の理不尽さ、戦争の残したものは残酷しかないのを知ってもなお戦い続けるのか
感想
1年戦争で勝った地球連邦がジオン残党と戦う話だ。
彼らジオンは宇宙移民問題を掲げ連邦政府に宣戦布告をしたものの負けた。スペースノイドとしての正義であることを主張した。それは希望であり願望でもあった。それを望んだガトーは「再びジオンの理想を掲げるために」という事を言っている通りである。
一方連邦はジオンの非道さ。コロニー落としや倫理など人としてという正義で戦い勝った。それはいい、ただ戦争に勝った連邦は傲慢にも押し付ける理不尽。それに我慢できなく残党たるジオンは戦う負の連鎖の始まり。
どっちの正義が正しい。そんなの無い。ただ戦争に勝った者だけがその傲慢な正義を貫き通せるのだから。もし戦う意志があるのならばその覚悟。「見方も犠牲にする」に足るだけの覚悟が無いという事だから。それを怒りや完全否定して倒す主人公はそもそも傲慢をおしつけるだけの輩になる。最初はそうであったバナージ。
しかしニュータイプは考えを共有できる。その人の過去から色々と。
よって敵の悪だけを見て戦うなんて愚かなことはできなくなる。
なので悪役たる敵でも殺すことができなくなるのだ。とある名言を入れるならば「敵は悪にして善。敵の悪だけ、罪だけを見て殺人を為しながらその醜悪さを覆い隠す、卑劣な欺瞞に他ならない」ということである。
そのため主人公バナージは敵の考えを共有しすぎた結果がこれだ。それでも戦いは続く。理不尽な死が目の前にある。なぜだ。それは一度罪を犯してしまったならそれを悪とし敵が正義を掲げてくるからだ。
それをどうしても止めたい。本当の悪とはなんなのか。そんなことを見せつけられる作品である。