もあにめ♪ さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
「走る」 という動きが、たくさんつまっていました。
さまざまなタイプの 「走る」 という動きを見せてもらったように思えました。「わあ、ちゃんと動いてる、ほんとうに動いてる。走ってるときのしぐさとキャラクターのかかえている気持ちがシンクロしている。なにかあったのかな。いいことかな。それともよくないこと?」 のように、こちらにしみじみ、つたわってくるシーンはいいものです。つかみがメインの1話でこれだけのものを感じさせるのはとてもすごいことに思えます。「走る」 というキーワードにスポットライトをあててみると、まず、ののかさんをのせた車 (北海道にすむことになった) でトンネルをくぐり、お日さまたっぷりのヒマワリにむかえられる → 車が走っていた。そこから、シーンがすすみ、ふしぎな女の子、ノエルちゃんとめぐりあうシーン、ファーストコンタクトへ。その子はののかさんのお家にいられることになった。→ ノエルちゃんという子が家の中で走りまわる。とてもうれしそうに見える。水たまりで、ばちゃばちゃしているかのようにはしゃぐ。ロッキングチェアでじゃれたりもする。ほかにも、バスにおくれてしまいそう → 時間までに走らなければとなっているパートがあったり。ある日、ののかさんは、こわれているフォトスタンドに気がつき、ノエルちゃんがそれをこわしたと思ってしまい、どなってしまいます。お母さんとの思い出であることがよほど大きかったのでしょう。そのあと、ののかさんは出ていってしまいました。すこししてから、お父さんのほうが、実はあのフォトスタンドは、すでにこわれていたとカムアウトした → そのころにはノエルちゃんはいなくなっていた。走ってさがさなきゃ。のちにその子は見つかり、ののかさんは、心にためこんでいた 「ごめんね。ごめんね。」 をいつまでもくりかえしていました。なみだもためこんでいました・・・。
そのほかにも、
2話で出てくる喫茶店でオーダーした、ソーサーつきのジンジャーエールは、ののかさんたちが知りたがっている 「円盤 (ソーサー)」 とひっかけている、ことばのトリックであると思いました。ただの思いこみのレベルではありません。いかにもねらったカットでしたので。ちなみにそのとき、ののかさんたちは、たわいもないお話をしているだけでありましたが、カメラワークのみがそれを語っているように感じました。わたしにとっては、おもしろいものでした。こういったユーモア、好きです。