どらむろ さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
徹頭徹尾、完全無欠の主人公無双。さすがお兄様!
まず第一に、タイトル詐欺です。私は本作主人公程の完璧超人を未だかつて見た事が無いです。
世界観は、魔法が科学的(っぽい)理論に組み込まれている、中二病魔法SFといったところ。
その世界観で、主人公が、ケタ違いの圧倒的実力で、終始無双し続けます。
減点法で見ると色々と欠点も多い作風で、嫌う人も多いかもですが。
あえて言いましょう、本作は、かなりの快作であると。
よく分からんけど、よく分からん凄い力で、主人公が無双するのを淡々とお楽しみ頂くアニメかと。
無双系主人公がイヤなら、単に好みに合っていないだけの話かと。
{netabare}『物語』
本作が偉大なのは、主人公無双を徹頭徹尾ブレる事無く貫徹する潔さにあるのだと思います。
世界観も登場人物も状況設定も、その全てが「如何にして主人公・司波達也の凄さを読者(視聴者)に思い知らせるか」ただその一点に集約されている。
いわゆる俺強え系作品は多々あれど、未だかつて、ここまで徹頭徹尾それを貫いた作品が他にあっただろうか?
本作は魔法が科学っぽい(※注 科学、ではない。科学っぽい、です)理屈で構成されていて、非常に小難しい、中二病的な世界観と理論が展開される。
…正直チンプンカンプンなのですが。
別に、分からなくたっていいのです!(開き直り)
よく分からんが、何となく凄い理論だ!
それだけで私は楽しめましたw
ストーリーの構図は極めてシンプル。
優等生だがあからさまに小物なヤラレ役が、劣等生だが実は最強なお兄様(以降、主人公をそう呼びますw)の引き立て役として情けなく蹴散らされる。
さすがお兄様!
と妹や周囲から絶賛される。
最初のうちは正直、少々呆れていたのですが、回が進む毎に…さすがお兄様!略して「さすおに!」と連呼せずにはいられなくなるのです…。
何かイベントがある→お兄様以外は無能なので敵に攻められる→お兄様が無双する、黄金パターン。
さすがお兄様!
終始安心して観ていられる。
魔法を使った体育祭?みたいなイベントは「新世界より」の呪術競技を思い出したです。
戦術の面白さ的には新世界よりの方が断然面白かったけれど、劣等生はとにかく謎理論の魔法が派手で見ていて楽しかったw
正直理屈や何競ってるのかサッパリ分かりませんが、何となーく凄いなぁと思った。
※重要なのは「何となく」凄いと思う事ですとも!
敵のテロリストやらマフィア組織?やらが、情け容赦無くぶっ殺されていく♪
この無慈悲さは評価が割れる模様ですが…
個人的には、ここが本作を好評価する理由の一つです。
だって、相手はこっち殺す気で侵略しに来てる奴らですよね?
防衛戦で排除して何が悪い?
撃っていいのは撃たれる覚悟がある奴だけだって、ルルーシュも言ってたし。
応戦しなきゃ、こちらが沢山犠牲出てたかも。
…私古い人間なんで、例えば北斗の拳でケンシロウがモヒカン共をブチ殺すのが当たり前な漫画読んで育ちました。
それが90年代辺りから主に週刊少年ジャンプで「不殺(ふさつ。出来るだけキャラを殺さない方針)」が主流となっていった。
ワンピースなどが筆頭ですね。
まあ、これ自体は立派だと思うし、別に良いです。
が…たまには劣等生とか(同時期の他作品だと、アカメが斬る!)とか、敵は情け容赦無くブッ殺す作品があってもいいと思うのです。
横浜編とか、侵略しに来てる敵モブ兵に情け無用だと思うのですがねぇ。
…アニメや漫画やラノベは、あくまでも創作の物語であり、現実的な倫理観など●●喰らえ!
というのが私のスタンスですので、色々と批判も多い本作ですが、少なくともお兄様やプリンス達の無慈悲さだけは、全面的に支持!ですね♪
お兄様以外のキャラも結構活躍したり(強過ぎるお兄様よりも適度に緊張感あって面白い)、軽いラブコメあったり、楽しめる要素は他にもいくつかあり。
…欠点を上げればキリが無く、また批評は実に的を得ているとは思いますが、あえて言おう。
本作が詰まらない人は、単に合っていないだけであって、本作が駄作なのではないッ!
細けぇ事はいいんだよ!
さすおに!さすおに!圧倒的さすおにを楽しめばいいだろぉぉ!(錯乱)
どうやらまだまだ面白くなる模様、これは是が非とも2期来てほしいです!
『作画』
キャラ作画は綺麗ではあるも、若干生気に乏しい印象。
それでも女子勢は皆かなり可愛い。
主要キャラもさることながら、洗脳されてスパイになった、太眉の子が一番可愛いw
魔法や戦闘シーンは、正直何が起こっているのかがサッパリ分からん。
せめて解説がほしい…
『声優』
中村悠一さんが、さすがお兄様声優!
早見沙織さんは、さすがお兄様の妹!コワイ!感じがヒシヒシと伝わる、ある意味迫真の演技だった…。(コワイ)
雨宮天さんは、やはり本作のほのかやアルドノアゼロのアセイラム姫そして一週間フレンズの藤宮さんのような、清純なタイプの方が持ち味出ていると思った。
丹下桜さん他、割と豪華声優陣、他も中々好演多し。
『音楽』
前後半のOPどちらもスタイリッシュでカッコイイのだが、歌詞が聴き取り辛いのが難。
前期OP「ミカンでマッサージ」
後期OP「ドバイで産んだレモン♪」
等々の空耳が発生していたw
作中BGMも、良いのか悪いのか判断が付かない、謎な印象。
…私の主題歌の評価基準は「歌詞が聴き取り易いか否か」なので、スタイリッシュ過ぎて難しい曲の評価はどうしても下がります。
古い人間ですいません…。
『キャラ』
さすがお兄様!さすおに!
本作は徹頭徹尾、お兄様の完璧超人ぶりに圧倒される。
未だかつて、ここまで徹底していたキャラは稀有。
これだけでも高評価するに値する。さすおに!
キャラ層は結構厚く、お兄様以外の一高生が適度に強い。
むしろ強過ぎるお兄様よりも、適度に強くて適度に弱い彼らの方が、感情移入出来る。
敵が弱過ぎるのは、お兄様が無双する為には仕方がないと割り切る。
「敵が弱過ぎて盛り上がらない」
という批判は、的外れだと思う。
何故ならば本作は「いかにして無双を楽しむか」がコンセプトなのだから。
敵が強くて主人公苦戦する作品が観たいなら、別の作品観れば良いだけの話です。
妹ちゃんは可愛いのだが怖すぎて、正直ちょっと…
ほのかとか、周囲の女子の方が適度に可愛かった。{/netabare}