Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
キャッチコピーは、「この世界に、引き金をひけ。」
この作品はオリジナルアニメであることを、このレビューを書くときに初めて知りました^^;
「ノイタミナ枠」というだけで視聴を決めていたので、事前情報は皆無で視聴に臨んだのですが・・・
さすがノイタミナ・・・と思える内容だったと思います^^
物語の舞台は一面に白銀の世界が広がる冬の青森・・・
きっといつもならしんと静まり返っているであろうその場所で、ある日とあるモノが奪われるところから物語が始まります^^;
一体誰が何のために・・・?
この物語の主人公は、頭が良くて常に冷静に物事を判断する九重 新(ここのえ あらた)と、明朗快活で心優しい久見 冬二(ひさみ とうじ)の二人です。
そして物語の舞台は夏・・・二人は東京の高校に編入するのですが、学校に向かう途中でプールでいじめに合っている少女と出逢い、見過ごせない冬二は思わずその少女に手を差し伸べてしまい・・・物語が動いていきます^^
二人の主人公には目標がありました・・・
それはどうしても叶えたい悲願であり願望・・・
その成就に向けた一挙手一投足からは目が離せません・・・
でも目的を成就するためなら、どんな犠牲だって厭わない・・・という訳ではなく、超えてはいけない一線をしっかり持っている上・・・困っている人はやっぱり見過ごせないんですよね・・・
目標の達成に向けた意志はしっかりしているものの、僅かに見せる揺らぎに人間の持つ本質的な温かさを感じましたね・・・
小さい頃から自らの意志ではなく別に存在によってボタンが掛け違えられてきて・・・
その修正を諦めるには十分過ぎる時間も過ぎていて戻ることもできない・・・
そして選択肢も限りがあって、目標を手繰り寄せるように日々を生きる二人・・・
きっと相当の葛藤に苦しんできたんだと思います・・・
そんな二人が安息の場所に唯一招き入れたのがヒロインの三島 リサちゃんです。
プールでいじめられていた彼女は、家にも学校にも居場所が見つけられず、流れ着くように主人公の二人と暮らすようになるのですが・・・
良くも悪くも紅一点としての魅力は存分に発揮していたように思います。
彼女は二人をしっかり見ていまし、結果的に主人公もヒロインに心を開いてくれたと思います・・・
物語の終盤・・・心の折れそうになる主人公を傍でしっかり支えます・・・
その存在は大きく、彼らの目的の成就に向けて必要不可欠だった・・・と言っても過言では無いと思います。
物語の序盤・・・最初は大きな風呂敷だと思っていましたが、1クール全11話の中に物語が綺麗に纏まっていました。
特に最終話・・・主人公の叫びと、二人から聞いたリサちゃんの台詞・・・これは胸に染みました^^
エンディングテーマはAimerさんの「誰か、海を。」
ゆったりとしたメロディが深い海の底を思わせるようで、強く惹かれました^^;
振り返ってみると全体的にクオリティが高い作品で、しっかり堪能させて貰いました。このような作品は、これからもどんどん放送して欲しいと思います。