sekimayori さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
誠実なアイドル、誠実なアニメ 【76点】
地元のアイドルを務めることになった普通女子と仲間の活動を描く、日常系アイドルアニメ。
地味でゆるい作風だけど、ひたすら丁寧な奮闘記で、あえて断言するけど良作です。
【○良い点】
①丁寧な作りと誠実な物語
②なにゃ×ゆか
③最終回
【△少し残念な点】
①叔父さんとマネージャーをもっと動かせば、もう少し派手にはなったかも
②百合風味は好みが分かれそう
【×悪い点】
①マーケティングあまりうまくない印象
夏のダークホースでした。
disってると誤解されるかもしれないけど、「美少女日常系+ほどほどの奮闘記」というカテゴリー的には、できる作品は佳作とか良作ってくらいで頭打ちで、いつまでも傑作として語り継がれるものにはなりえないと思う。
しかもどうみても予算少な目だし、制作のfeel.さんも特に強みがあるわけじゃない。
でもその制約の中で最大限丁寧に作られた結果、実際佳作とか良作になってしまった、そんなアニメ。
作風的に、これ好きな人は、まなびストレートとか気に入るんじゃないでしょうか。
夏クールは個人的に、続編・有名原作・有名製作陣を推したいくつかの作品群が、「肩書に胡坐書いてるんじゃ」と思うくらいアレレな感じで終わってしまった印象でした。
その中で、背伸びせず、与えられた多くはないリソースを適切に使ってまとめあげられた本作からは、プロの仕事の誠実さを感じました。
物語は「直球表題ロコドルアニメ」と言った趣です。
素朴な女子高生ができる範囲でろこどるとして頑張る、その中で地域の人と触れあって、地元愛を芽生えさせ、仲間との絆を育む。
特別なことは何もしてないんだけど、「ろこどる=地域のアイドル」という定義にひたすら沿った地元重視の姿勢、素直に好感が持てました。
たどり着いた最終回、{netabare}ロコフェスと夏祭り両方を全力投球したお話も、やっぱり直球な流川ガールズソングも、手描きライブのクオリティも、大団円と呼ぶにふさわしい出来。{/netabare}
「ああ、良いアニメを観た」という充足感、ありがとうございました。
ただやっぱり強烈な個性はないので、マーケットでのウケは良くないかもしれない……。
その点でもまなびストレートじみた悪寒がする。
素朴なのは良いけど、もうちょっと媚び媚びな感じで流山市と提携→聖地化とか狙った方がよかったんじゃないかな。
提供で惨事、もとい3次元ロコドル出演させるお金があるならさぁ……。
某2525的なタイトルや遅い放送時間でも、だいぶ損してた気がします。
円盤売れてくれマジで。
あ、最後に。
こんなとこで書くの失礼なんですが、ワタさんがレビューで書かれていた“なにゃこのノンケ攻め×ゆかりのガチ受け”は至高というお話、頷きすぎて脳震盪起こすくらい同意です。
{netabare}なにゃこのベッド侵入を許してしまい第一種戦闘配置で眠れないゆかりさん、可愛すぎんだろ! {/netabare}
あと、名古屋で小倉トースト食べてた喫茶店が水曜どうでしょうの藤村Dの実家で、変な笑いが出た。
【個人的指標】 76点