かおーん さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 2.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
セロ弾きのゴーシュ書道版
まあいろいろ問題ある書家が、とある島に行き、そこで人々とのふれあいで成長していく話。セロ弾きのゴーシュ書道版といったところか。
同じ書道ものとしては「とめはねっ!」がありますが、あっちのほうがガチで書道に触れてますね。
書道6段(しばらく筆持ってませんが)から見て。
書家は原雲涯先生。ミーハーに武田早雲とか中塚翠涛とか東宮たくみをチョイスしなかったのはナイス。これだけでかなり評価できる。
四宝に疑問。墨液使うなよ、墨は摩れ、夜通し墨磨り機を動かしとけ、そんな安そうな硯使ってないでしょ?紙はどーしてんの?等が気になって仕方ないが、定期的に送ってもらってるんですよね、描写されてないだけですよね・・・。
23歳の書に「つまらない、お手本のような字だ」って評価は殴られるに値する暴言。臨書(この場合形臨か)を否定するのか。
そして主人公が書くのは遊書かよ。23歳、そろそろ自分の字を書きなさいと言われたのだと解釈したとしても。遊書に走るのか。近年の書展に楷書作品がまったく出品されない書道を良く表しているようで悲しい。
落款について。主人公半田清舟が書いてるわけじゃないのに落款を入れるのはどうかと。こっそり臨と入れるくらいの遊び心あって良かった。
っていうか、筆耕なしに生活できる書家って・・・。
賞が欲しくて必死な主人公ですが・・・この世界、冗談抜きで腐ってますので。所属団体ごとの賞の割り振りとか、デキとかザラですからね。夏休みの書道でさえ、○○先生の娘さん補正とか○○流に通うお子さん補正とか、エリアによってはマジでありますから。
五島っていうと、五島うどんを連想するんですが、うどん出てきませんね。実はそんなにメジャーじゃない?
最後は、「ばらかもん」って遊書で書いて感動で締めるんでしょ?って予想しちゃう作品ですが、アニメの結末はいかに?
あの暗い世界もアニメにされると、これほど明るくなるんですねー。