どらむろ さんの感想・評価
3.1
物語 : 3.5
作画 : 2.0
声優 : 3.5
音楽 : 2.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
BLゲーム原作の近未来アドベンチャー。男性が観ても案外面白いかも?
ボーイズラブ系ゲームが原作の、近未来の離島が舞台のSFアドベンチャー。
さほどBL要素がキツくは無く、近未来アドベンチャー風味で、特殊能力持ちだった主人公を巡る男たちの交流が描かれる。
BL系だがプラトニックな交流なので、あまり不快感は無かった。
中盤以降ストーリーの全容が判明した辺りからのシナリオは中々で、結構面白かったです。
※本来の視聴対象であろう女性よりも、少数派だが男性視聴者に評価が高い奇妙な作品。
{netabare}『物語』
舞台設定のジャンルとしては「近未来サイバーパンクSF」か。
ライムと呼ばれる、電脳世界で戦うゲームが流行ってたり、人工知能持ったペットロボットが普及している近未来世界。
主人公の青年・蒼葉は祖母と二人暮らしで平凡な生活を送っていたが、ある日突然、強制的にライムに巻き込まれる。
蒼葉自身にライムの記憶は無かったが、実は…?
序盤は蒼葉の暮らしと世界観が淡々と描写され、そこに幼馴染の紅雀(こうじゃく)や、無愛想な青年ノイズ、ガスマスク付けて蒼葉をマスターと慕うクリア、寡黙で乱暴な男ミンクらが、蒼葉の平穏な暮らしにドタバタと関わっていく。
勝手に人の家に上がり込んで乱闘したり、かと思えば仲良く婆ちゃんに説教されてお茶してたり。
…かなりツッコミ所があるが、これもある意味日常系かも!?
BL系とはいえ過剰なスキンシップやサービスシーンは無く、奇妙な男性達の奇妙な関わり合いが、中々面白い感じ。
なんなんだ、こいつら…w
ストーリーの本筋は序盤は中々見えず、少しずつ、蒼葉の記憶の秘密や、怪しい組織?、この島を支配するトーエコンツェルンなる悪の企業の影が浮き彫りに。
婆ちゃんが女傑で序盤から蒼葉の親代わりとして存在感発揮しつつ、攫われてメインヒロインポジであったりしつつ、やはり蒼葉を中心に男たちの奇妙な関係が続いていく。
…序盤のテンポが悪いと見れば詰まらないかもだが、序盤は世界観やキャラ紹介の意味で、そう悪くは無かったような。
中盤以降、どうやらトーエコンツェルンが人々を洗脳して支配しようとしている悪党で、蒼葉の特殊能力が鍵を握ってるっぽい?事が判明していく。
蒼葉の声には、他人の意識に侵入したり壊したり出来る力があり、その力で男たち一人一人と順番に攻略ルート進んでいく感じ。
BL作品だがシナリオはプラトニックな交流中心なので、男の私から見てもあまり不快感は無かった。
クリアのエピソードは少し胸打たれたです。
トーエには逆らえぬ人造人間であっても、自らの意思でマスターを守りたい!
クリアが自らの命を削ってトーエの呪縛に抗うシーンは、ちょっと感動。
造られた命であっても、お前はお前だろ!
やや感情欠落した人造人間が人間の心知っていく、これは基本ヒロインの萌えパターンだが、男子でも十分通用するのだなと思った。
クリアに限らず蒼葉の「俺がお前を必要としている」言葉は、ああ、これは確かに蒼葉好かれるだろうなー。
私男だけど、男性陣が蒼葉好きになるのは良く理解出来ました。
蒼葉と仲間達がトーエコンツェルンの野望を砕き(仲間達、特にノイズが超有能で頼れるお陰で殆ど危機感が無いw)、消えたと思われたオールメイト(小犬型ロボット)のレンが、ちゃんと人格残っててハッピーエンド。
蒼葉の兄のセイが死んだのは悲しいが、救いのある後味の良いラストだろうか。
総じて
序盤のテンポが悪い(ついでに作画崩壊)
BLだがプラトニック
戦闘は緊張感無いが、まあ安心して主人公のヒロイン(男)攻略を見ていられる
感じ、個人的には割と悪くは無い作品だと思いました。
『作画』
一部、かなり作画崩壊している場面あり。
普段あまり作画に拘らない私でも明らかに気付くレベルとは…
BL系のセールスポイントであろう美青年の作画が崩れているのはアカンだろうw
まあ私は別にキャラ萌えに期待して無いので、許容範囲でしたけど。
『声優』
皆良い感じなのでは。
レン役の竹内良太さんのイケボが、見た目可愛い子犬とのギャップで印象的w
『音楽』
効用知ってる煎餅の~♪
た~ま~や~♪
不確かなオムライスー♪
どうやってもここで納豆~♪
(ローンで返済♪)
よく怒るシンゴー♪
らん♪ららん♪ららん♪
揚げ豆腐~♪
もずくの生~♪
湯葉でもなく~♪
らん♪ららん♪ららん♪
醤油!マヨ!混~ぜ~た~♪
馬にハムレタス♪
形骸化した純情納豆カレー♪
(婆ちゃんニーソか?)
らん♪ららん♪ららん♪
(淫乱妄想か~?)
らん♪ららん♪
※OPの空耳です。
ニコニコ動画では空耳で大いに盛り上がりましたw
特に「もずくのナマ~」は本作の主力ネタであった。
意外に男性視聴者に人気なのも、ニコニコ視聴者に男性多かったのも一因なのやも?
何故か食品が多い!いや、本作に限らず、女性向けアニメの主題歌は聴き取り辛くて空耳発生し易い気が。
いや、ネタ的には大いに楽しめましたが、主題歌が聴き取り辛いのは減点です。
『キャラ』
蒼葉は自分の能力を恐れながらも、誰に対してもちゃんと向きあい、絆を結んでいったナイスガイ。
男から見ても(ああ、蒼葉にそんな言葉掛けてくれたら、嬉しいだろうな)と思いますし。
皆それぞれに事情抱えているが、意外に深刻過ぎずに楽しい雰囲気が良かった。
オールメイトのレン可愛い。
紅一点な婆ちゃんも、意外にヒロインしてて良キャラ。
トーエはラスボスとしてはイマイチ迫力に欠けたが、まあ別にいいだろう。
クリアのエピソードが一番良かったです。
人造人間やアンドロイドが心芽生えてデレる、このパターン好きなので!{/netabare}