ギバチサナ さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
シュビラシステムは正義の為ではなく法治国家安泰の為のシステム
「自分の人生がレールに敷かれ、そのようにしか生きられないとしたら?」
答えは大抵NOであり、自由と思う何かしらを奪われるんじゃないかと今の世界で暮らす人間は思う。
だが、それが当たり前としてそこに存在していたら、案外過ごしやすいんじゃなかろうか。
管理されるということは、苦悩や不安など、精神に与える悪影響を軽減してくれる。
デメリットとして、全ての人間が同じように管理されていることを知っているから、危機感が無くなる。
だって危ない奴が居たら「シュビラシステム」というなんだかよくわからないけどすんごいシステムが、そいつらを見つけて公安局の人たちが社会から隔離してくれるんだもん。
世界唯一の法治国家が舞台。犯罪係数(シュビラシステムが定める規定値)の高い奴は、犯罪を犯していなかったとしても、世の中で暮らしていけなくなるもんだから、みんなストレスフリーに、与えられた人生を与えられるままに受け入れて、平和を手にしなければならない。平和でいなければならない。平穏でいなければならない。
つまり、シュビラシステムにのみ、善悪の判断を委ねている世界だ。
そんな世界で、シュビラシステムが「裁けない」人間が存在するとしたら、どうなるだろう。
物語のキーマンとなる槙島が、正にそれに該当する。
前半はその槙嶋を追いかける公安局のメンバーたちを
後半はシュビラシステムの謎をスポットに話は進んでいく。
作画に一切の妥協がなく、構成も一話一話布石があり、とても分かりやすい。
1話と最終話に、全く同じセリフを違う人間が話すところだけは、ちょっと臭すぎじゃないかとは思ったが、うまくまとまっていて、完全燃焼できるアニメ。
綺麗に終わっただけに、二期大丈夫なのか?という不安が否めない。