東玲二 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
名コンビの商売の旅
とりあえず、ホロは卑怯だと思います。
数百年生きてる老獪な狼のくせにとにかく可愛いです。
感情豊かで、拗ねたり怒ったり照れたりと、このキャラをみるだけでも面白い。
・・・とは言え、物語は終始小難しいし、えげつない話になっています。
舞台背景は中世ヨーロッパ風。
行商人のロレンスが、ひょんなことから荷台に乗った耳と尻尾以外美しい女性のホロと出会い、商売をしながらホロの故郷に向かうと旅のお話。
その先々でロレンスが儲け話に首を突っ込みトラブルが起こって、ホロが怒って・・・というのが一連パターン。
その商売の話がなかなか奥深い。
通貨、為替、先物取引、税金などなど、経済学の入門編としていいかも
。しかし、肝心なのは人と人との関係。商人としての信頼。うまい話には裏があるということ。某RPGに「商人にとって一番大切なことはなにか?」というせりふがあるがそんなことを考えさせられる。
もう一深いのが男女の関係。
ロレンスとホロの会話(とくに皮肉のやりとり)は楽しい。お互いに信頼を置き、心を開きつつも最後の一線をはぐらかす。とくにホロの恋愛の押し引きが絶妙で必ずロレンスの一枚上を行く。だからこそホロは魅力的である。
{netabare} 『男はみなあほぅじゃな』
は何気に深く、個人的に名言だと思う。
{/netabare}
自分なりにロレンスの立場で、商売やホロとの関係について考えつつ話を見ていったが、どうにも自分には商人や恋愛の素質は無いよう。どちらも経験がものを言うということが共通点なのかも。
でもまあ、そうゆう風に考えつつ見るべき作品かなと思う。