plagiaturn さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
惜しい作品・・・!
現代日本を舞台にしたサスペンス作品です。題材も割と(当然フィクションも入ってます)リアルです。
自分の点数・・・78点
おもしろかったですが惜しい作品でした。
私の中では佳作の雰囲気アニメという感じです。
序盤はとても惹きつけられるし、おもしろいです(人によってはつっこみどころはあるかもですが)。
ですが、後半失速してしまった感じが否めませんでした。
失速しましたが、それでも完走できるくらいにはおもしろかったと思います。
ただ、終わってみると「う~ん」という消化不良の残滓が残りました。
【この作品の良いところ】
・作画がすごくきれい
・音楽が良い(ちなみに菅野よう子さん)
・(前半のみ)脚本と構成の良さ。次回が気になる。
・セリフ回しがかっこいい
【この作品の悪いところ】
・ご都合主義的なところ
・つかみきれない{netabare}ツエルブ{/netabare}
以下細かく
前半見る限りではベスト10に入ってもおかしくない作品がでてきたと思ったのですが、後半ご都合主義的な部分が多々出てきたせいで、失速してしまったと思います。
個人的には、実写、アニメを問わず、こういう現代を舞台にしているサスペンスものは、「これは無理がある」と視聴者に思わせてしまった時点で、一気に興が醒めてしまうきらいがあると思う。
だから、後半の展開にはのめりこめなかった。
{netabare}
ご都合主義だなと感じてしまった部分。
・ハイブの常軌を逸した作戦、行動
・アテネ計画の隠蔽が甘い、関係者が生きていてしかも簡単に喋る
・最終回で柴崎が施設に現れたこと(現れなかったらどうする?)
他多数。
まあやっぱりハイブやりすぎ。
また、完走した後の消化不良の残滓は何かと考えましたが、結局ナインとツエルブの背景があんまり語られてないからかなと思いました。
施設出身で脱走した唯一の生き残り、という肩書きはわかります。
そこから自分たちの存在証明への欲求とか、自分たちを産み出した人間に対する復讐心があるのもわかります。
でも、都庁を爆破したり、扱いを間違えたら大量殺戮も可能になる核爆弾を盗み、使ったりとか、よっぽどの覚悟がないとできないことだと思います。
何が彼らをここまで駆り立てたのか。そこがわからない。
彼らはネジの飛んだ殺人鬼ではなくて、人を大切にする気持ちも持っている(少なくともツエルブは)からこそ、なぜあそこまでのことをしたのか?
その背景があまりにも描かれていなかったのが、消化不良になってしまった原因だと思いました。
{/netabare}
見て損することはないと思いますが、全力でオススメする作品でもない感じ。
惜しい作品。