おかき さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ねぼすけ
スチームパンクテイストで紡ぐ壮大な世界観です。
ヴァンシップに乗る運び屋の二人は、とある任務の引き継ぎから戦争へと巻き込まれていきます。
2003年に製作されたとは思えないほどの作画技術です。特に航空戦は見応えありました。
CGを製作していた会社と合併した経緯があるそうで、その技術が存分に生かされています。
序盤の流れはとてもスムーズで、とてもワクワクさせられました。
駆け足だと言われている後半もそんなに悪くはありません。
自由奔放すぎて掴めなかったディーオとその側近ルシオラ。
二人の間に隠されていた真実の関係が明かされた時が一番良かったです。
お気に入りなキャラクターはラヴィでした。活き活きとした感じがとても可愛らしかった。
カジノのレース場で「ねぼすけ」と名づけた競争馬(?)を推す辺りがまた微笑ましい。
悪運に強いモランも良かったです。
そんな中で、とにかく主人公の影が薄いんです。
その場に居合わせているだけのことが多く、アクションがありません。
物語を動かしていくだけの役割も与えられていない印象でした。
そのせいなのか、序盤に感じたワクワクは徐々に薄れていきました。
中盤辺りのシナリオも粗が目立ちました。
突然のハーレム展開に唖然としたし、デュシス兵描写の意図するところも分かりませんでした。
水が貴重な世界設定であることは細部から伝わってくるものの、
土台の世界観が掴みづらかったので、ストーリーに入っていくのは難しかったです。
アナトレーとデュシス、そしてギルドとは何か。
プレステールはこの三つで成り立っているのかどうか、その他は存在するのかどうか。
この世界の情勢と様々な起因。
小さなことですが、こうした基本設定は知っておきたいところです。
実のところ、未だに掴めていません。
説明の見逃しや想像力不足なのかもしれないので、
もしかすると二度目以降の視聴で気付くタイプのアニメなのかもしれませんが。
全体的に説明不足を感じたので、予備知識を蓄えてから視聴するのがベターだと思いました。
作画技術や雰囲気の方は最高です。
花澤さんの声優デビュー作らしく脇役で出演されてます。
この演技がもの凄く初々しいのでチェックしてみるのもいいかも。
同様にタチアナ役を演じた喜多村さんも声優デビュー作みたいです。
2011.9/25
追記
某所で世界観の説明を読んで掴めてスッキリしました。
ただ、劇中で解り難かったのも事実かな。