MbsHL22207 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
熱い!熱過ぎる!
戦姫絶唱シンフォギアとは、歌って踊れて戦える4人(故人1名含む)の少女達の熱い戦いを描いたアニメである。
{netabare}
□物語
ストーリー展開は、序盤は盛り上げ&状況の説明に終始し、中盤ではキャラと世界観の掘り下げや仲間同士の絆の確かめ合い、終盤で最終決戦に挑み世界を救うために戦うという展開。
正直、中盤は若干中だるみ気味であまり話は進まない。だが個性の強いメイン3名の成長がよく描けていて、最終決戦へ向けての土台を仕上げる上では欠かせないだろう。
この3人の絆の描写があってこそ終盤の熱い展開が視聴者を引きずり込み、最後まで掴んで離さないのである。
まさにパーフェクトな熱血アニメだった。
□キャラ
あまりにも個性的過ぎる&考え方がバラバラなメイン3名の心理描写が大変良い。
一件明るく前向きだが、過去の罪滅ぼしに執着し常に死に場所を探しているような危なっかしさがある、立花 響
過去に縛られ未来を見ようとしない、風鳴 翼
弱さに付け込まれ利用されていることを知りながらも拒絶できず、そんな自分が嫌いな雪音 クリス
そしてそんな少女達に平和の為とはいえ、戦闘を強いらなければいけない状況に心を痛める大人達などなどがいる。
敵キャラの行動原理に対する掘り下げも中々良い。
世界征服の為でも人類を滅ぼす為でもない、純粋な心が暴走した果ての行動。手段は狂気だが目的は純真無垢。どこか憎めない人間らしさに満ちている。
□声優
立花響に悠木碧、風鳴翼に水樹奈々、雪音クリスに高垣彩陽、立花響の幼馴染役(小日向未来)に井口裕香、という感じ。
このアニメでは必ず歌唱しながら戦闘する為、歌も上手い声優陣のようだ。悠木碧については未知数だったが、作中では元気に歌ってキャラクターのイメージにぴったりだった。
他の2名は説明の必要は無いだろう。
□作画
良くも無く悪くもない。
戦闘中は歌唱するのだがちゃんとみんな口が動いている。
OPの戦闘シーンでも曲に合わせて動いていて、その拘りに笑ってしまった。
最終話付近になるとスタッフもお疲れなのか手抜きがチラホラ確認できた。
しかし第1話のツヴァイウィングコンサートシーンでの作画は圧巻の一言。
ウネウネ動くし、ぐるぐる回る。
ちなみに観客は実写映像を使っているように見えた。
最前列客を凝視すればそれと分かるシーンがある。
□音楽
とても良い。正義感に駆られる曲、自らを鼓舞する曲、悲しみを歌った曲。
また、このアニメの功績の1つが「円盤の売り上げだけでなくても、CDとライブで結構稼げる」ということを証明した点にある。
OP・EDのCD、各々の戦闘歌唱曲をキャラソンCDとして発売し、売り上げがかなり良かったそうだ。そして声優を呼んでライブを開けば更に稼げた。
そういう収支モデルの確立にはあっぱれであったが、それが2期の悲劇を生んだとも思う。それはまた別のお話。
■総評
とにかく頭を空っぽにして1周観て欲しい。
リアル系の作画では無いが、萌え要素よりも熱い戦闘こそがこのアニメの真髄であり、最終2話が最も熱い展開だ。
この胸の奥から湧き上がる熱い気持ちに嘘偽りは無い!
{/netabare}