ほったっる さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
物語史上最も真面目な物語
5週に渡って放送されるはずが、なんやかんやあって一挙放送されることになったご存知物語シリーズの一つの物語です。
阿良々木暦と戦場ヶ原ひたぎが高校を卒業して間もない、神原駿河高校3年のある日。学校では悪魔さまと呼ばれる何でも願いを願いを叶えてくれるおまじないのようなものが流行っていた。自身の持つ左手に関することではないかと危惧するところから中学バスケ時代の宿敵、沼地蝋花との奇妙な再会を果たす。
物語シリーズの特徴と言えば、やはりキャラとキャラとの掛け合いですが、本作品ではふざけた掛け合いというものがあまりないのが特徴です。
その代わり、これまた物語シリーズが良く描く、人間はどうとか、正義がどうとか、悪はどうとかという小難しい話が重点的に描かれております。
物語シリーズ好きにとっても、前者の特徴を期待して視聴すると少しがっかりするような作品になっております。
私は結構お気に入りの作品でした。特に最近の物語シリーズはどうにもシリアスパートで不完全燃焼感を覚えていたからです。その点、花物語ではキャラの言動に納得がいくものが多く、鑑賞後の満足感が高かったです。
加えて、今までの物語シリーズにはないような要素が加わっております。
それがまさかのスポ根要素。
まぁ主人公が神原ということなので、そこまでまさかと思った方はいないのかもしれませんが、少なくとも私にとっては意外で、変わった部分で勝負し続けている物語シリーズが王道のスポ魂要素を入れてくるのは新鮮でした。
{netabare} 特に好敵手として互いの才能を認め合う最後のシーンはまさしくスポ根のそれで、沼地の陰険なキャラ設定が吹き飛ばされるような清々しいシーンでした。{/netabare}
いろいろな見所があったのでしょうが、私にとっての最大の見どころは、やはり沼地蝋花の存在でした。
{netabare}自らを他人の不幸を好んで集める陰険なやつだと自覚しながら、現実的には悩める人々を救い、時には本気で助けてやりたいと思うことのできる、ただでは憎めない存在。しかもそのことすらを自覚しているという性質の悪さ。変態要素が多いと言いつつも、基本的には真面目な神原に対してさえもその言動を認めさせてしまう彼女の存在は非常に魅力的な登場人物の一人だと言えるでしょう。それでもって、最後には「チームプレイがしたかった」なんて言うからギャップ萌えで悶え死にそうですよね。(いつの間にか萌え豚路線のレビューに){/netabare}
あと、忘れてはいけないのは神原さんの激萌えシーンの数々。
{netabare} 貝木に走りで負けて泣いちゃうところ今年1の萌えシーンでしたね。ええ。
あと走りに行ってバランス崩して、普通に怪我したことが嬉しくて泣いちゃうところも激しく萌えましたね。ええ。
沼地が死んでいるということを自覚していないことを知って、足がガクブルしちゃうところとか。
神速天使は間違いありませんね。ええ。
あと最後の露出少な目の私服姿は本当に最高でした。
{/netabare}
というかいつもの変態要素が少なくて、真面目な神原が2時間近くずーっと通しで見れますので、ギャップ萌えで悶え死にそうになります。
声優は満を持してと言いましょうか、新房さん×シャフトでお馴染みのアスミスが沼地の声優として出演します。
音楽はOPとEDを逆にしようよっと思った程度で、どちらも曲自体は良かったと思います。
特にEDの映像は、鑑賞後の感慨を助長するような素晴らしい出来でした。(その点ではEDでも良かったと言えますが、OPの方が期待をもたらせそうな映像とも言えます)
俺も混ぜろ!(ゲス顔