おかき さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
花咲くためのいろは
石川を舞台にした温泉旅館での青春ドラマ風アニメです。
深夜的な要素はありつつも毎朝NHKで放送されている様な雰囲気でした。
ドラマチックな展開を期待させてくれた一話。
春開始のアニメは初回放送の出来が良くて、これもその後の展開を期待した一つです。
緒花の暴走は鬱陶しいを通り越して元気を貰えました。
伊藤かな恵さんに元気で真っ直ぐな緒花がピッタリで、
これまでの観てきた配役の中では一番に合っていたと思います。
本作の最大の特長はなんといっても背景の作画。
建物から山の風景から、料理まで。いつかの焼き鮭は忘れられません。
ガラスや水面の映り込みまでこだわり抜いた背景は圧巻でした。
手厳しい意見ですが、実写ベースの背景とアニメ調のキャラ画とがマッチしないこともあって、
たまに一枚画の様に浮いていたのはマイナスポイント。
ここの調和ができてくると、今後大化けしそうです。
シナリオとしてはどこを目指しているのか、進める毎に方向性を見失っていった感じがします。
二クール目に入ると個々のエピソードとしては分かりやすく機能していたものの、
周りに影響与えながらも自分自身も変わっていった前半の方が魅力的でした。
そのために全体としてはどんどん霞んでいった印象が強いです。
喜翆荘からそれぞれが旅立つ展開は盛大に感動できそうな素材でしたが、
それまでが迷走していたためか、涙腺が刺激されるものの涙までには至りませんでした。
働くための厳しさや喜びを緒花の成長を通して感じられるものだと期待していただけに残念。
考ちゃんとのドラマにもっと期待したかったのが本音なのかも。
こういったご当地アニメは大賛成なんで、これからもたくさん製作されればといいなと思います。
2011春-夏