退会済のユーザー さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
囮物語と千石撫子について
[囮物語]
原作既読。思いっきり個人解釈。
{netabare} ~
①魔性の女:撫子
いや魔性って言葉。何か最近履き違えてる感じがするんですよね。自らそう装う事が魔性じゃない気がする。【人を迷わすような性質。悪魔のもっているような性質。 また、それをもっていること。「―の者」
デジタル大辞泉:大辞林引用】
撫子の場合意識して装っているのではなく、自然の性として備わっていることから、彼女こそが魔性なんだと思われる。でも、自分で書いてても魔性かな?撫子?と思ったりもするので、魔性の意味を履き違えないようにですねwまさに人を惑わす魔性の字w(´・ω・`)サムッ
こんな魔性の意味を説明するのも変ですが、囮物語は彼女の表の魔性の姿と、本性である魔性が描かれている作品な訳です。ネタバレですが、撫子は暦お兄ちゃんがガハラと歩いている所を目撃し、嫉妬し、例の神社にお参りする。信心深さと、粘着深さによってクチナワさんなる蛇神が憑依してしまう。ですがこのクチナワさん、撫子の妄想と願いの形だったのです。恐ろしいし、ある意味ではカワイイのです。だってこんな恐ろしい奴を召喚してまで、自分が傷つかないで、両思いになりたいだ、なんて恐ろ可愛いじゃありませんか。
小学2年生の少し遊んだだけで阿良々木君を好きになる撫子。それは高嶺の花で絶対叶わない恋だからこそ好きになった節もあるのですが、彼女の暦に寄せる好意は他の物語キャラと比べても強く感じる。6年間好きだった。怪異の件でやっと暦お兄ちゃんに会えた。それだけで怪異なんてのは、撫子にとってはへのへのカッパなのです。
さて、千年前に話はさかのぼります、さかのぼりすぎ?ですよねーてへへ。クチナワさんの存在が幻覚にしろ幻聴にしろ、撫子の気持ちなのです。あれが、、。暦の隣でパートナーでいる忍への嫉妬。ガハラさんへの嫉妬。そんな撫子なんです。自分は怪異に堕してしまってでも、暦お兄ちゃんに心配をかけたく無いんだけど、心配して欲しい矛盾を抱えているのです。前髪を伸ばしうつむいて、攻撃性の無いただのカワイイ子。すぐに謝って、それが撫子の処世術であり、魔性だったのです。可愛い所以外を見せちゃいけないと、今までは・・・
②記号的可愛さ
撫子と思い浮かべると、スク水。前髪。花澤さん。イタイケな妹など表面的な輪郭的なキャラ像が浮かびます。それが良いのか悪いのか「囮」で記号的なキャラ像が崩される。月火の前髪切りによって、普段抱えていた感情が爆発するのですが、メデューサになった撫子がカワイイくは見えませんよね?(多分)それが撫子が輪郭の可愛さの証明なんではと。
記号的な可愛さが目立つ撫子。ただ囮では暴れます。でも彼女のこれまで抱えていたクラスの事や、自分への自尊心が薄らいだり、などなどは暴走する位溜まっていたのでしょう。本作で撫子に対する印象が変わった人をちらほら見かけます。可愛い子が感情を持ってはいけないみたいな(大袈裟)人形みたいなものですか撫子は!逆に本当の撫子を見て想いを馳せたり、同情したり、キャラが掘り下げられたなんてのもちらほら。ぼくは後者で撫子が普通の日常から物語せいのある生きた日常に変われていいと思っております。撫子は可愛いだけの自分は嫌だったのですし、キャラクターはマスコットであるべきじゃないと思いますし。しかし考えてみると物語シリーズのキャラって記号的だななんてのも思います。撫子以外もキャラアニメかと思ってしまう位に。可愛い所を見ないようにする視聴者。マスコットの撫子としてみてる視聴者に対してのアンチテーゼなんてのも思ったり。マスコットな愛も一つの形ですので悪しからず。
④「囮」の文字の秀逸さと西尾維新(物語シリーズ)
この囮と言う文字のセレクトは流石ですね。化けを囲って「囮」。単純にすげーなw
物語シリーズはメッセージ性の無いものと西尾さんは仰っているのですが、偽、猫にしても結構メッセージ性があるんですよね。で、囮を見て思ったのは、やっぱ物語シリーズは原作込みで見た方が楽しめると思います。本作何か特に。ねちっこい位のメッセージと撫子の心境が書かれておりまする。こんなレビューになってしまったのは、囮原作は撫子の可愛さを書いている小説であり、可愛さとは何かを書かれているらしいんです。西尾維新いわく。僕が感じたのは、なまのものの人間性と、二次に求めるアイドル性が同居した撫子の可愛さであり、囮物語と感じた次第です。
やっつけで書いたので読みづらくてスマソです。
{/netabare}