MbsHL22207 さんの感想・評価
2.6
物語 : 1.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
「萌え豚」「チョロイン」「難聴系主人公」の原点
インフィニットストラトス(1期)は、その辺に転がっているハーレムアニメを彼方後方に置き去りにすることをコンセプトとしたアニメである。
{netabare}
■ストーリー
ストーリー展開は学園パート⇔バトルパートの繰り返しである。
尚、このアニメから「チョロイン」という言葉が使われ始めたわけだがそれは学園パートで女の子が自己紹介→バトルパートで主人公と対戦→その娘は主人公に惚れる
この流れが「絶対」だからである。
惚れる理由はさまざまだがバトルの度にヒロインが増えていくという、自分の退路を自分で塞いで行く感じが原作者のいい加減さをよく現していると言えるのでは無いだろうか。
また、惚れる理由は主人公の容姿もあるだろうが「学校にはこの人しか男が居ないし」という妥協であったりするわけである。
これはモテナイ視聴者男性に「あれ、もしかしてこの状況なら俺でもいけるんじゃね?」という良く分からない期待感を抱かせ、世の女性に否定されることに慣れきってしまった心を潤すオアシスとなったのである。
そして「難聴系主人公」という言葉を生み出したのもISの特徴である。
ヒロインを量産するに当たりまともな感性の主人公であればこんな人間関係に苦悩してしまうだろう。
全員と付き合うとか言い始めちゃったらそれこそ18禁作品の主人公バリに鬼畜な感性を持たせなければストーリーが成り立たないのである。
それを「え?なんだって?」と、相手の告白クラスのセリフを全て聞き流させることで致命傷をかわし、そうこうしているうちにまたヒロインを増員するのである。
普通女の子にそこまで言わせてそのセリフで返したら口も利いてもらえなくなるが、主人公に惚れておりまたリベンジをしかけてくる為(主人公・視聴者男性諸君的には)何も問題ないのである。
これはもう「モテナイ男の女性への気晴らし」と捉えられても言い逃れできないレベルじゃないかなぁ。
■作画
中の中レベル。崩壊は無く安定しているがものすごく良いというほどでも無い。
戦闘シーンはCGを多用しておりロボ好きの我侭な要求にも応えてくれている。
■キャラクター
この作品に登場する人物は全員バカである。
女は男のことで頭が一杯お花畑であり、男(主人公)は対して強くも無いのに出しゃばり・出たがり・身の程知らずである。
■声優
日笠さん、花澤さんの出世作と言っていいと思う。
また、主人公の声優さんはガンダムUCで主人公に抜擢されている。
今後はスパロボ・ジージェネが出る度に仕事が来るはずだからこれで一生安泰である。
尚、「萌え豚」を量産したのはシャルル・デュノア君(CV:花澤さん)である。
名言「一夏のえっち」で一体何人の視聴者が気持ち悪いニヤツキ顔を見せたであろうか。
(ちなみに私はシャルのZippo所持者であることを念のため記しておきますね)
■音楽
良い。
オープニングの曲がなぜか女性に人気があるらしい(本当なのか?)
EDもあわせて良い曲である。なんか元気になれる感じ。
全体的なBGMはシーンに合ったものが流れていて違和感などは無い。
□総評
一発屋アニメである。2期は製作するべきではなかった。
そもそもストーリー展開に無理がある。限りある資源は大切にしなければ行けない。
思い切って誰かと主人公をくっつければ良かったのだろうがそれは当時の視聴者の総意では無いだろう。難しいところである。
ここまで中身の無いアニメ・頭を空っぽにしてさくっと消化するアニメがなぜ「成功」と言えるほど人気が出たのか。
やはり18禁レベルのぶっ飛んだハーレム設定の為では無いだろうかと私は思う。
恐らくIS以上のハーレムアニメは今後も出てこないだろうし、出たとしても観たくないです。
{/netabare}