河井星矢 さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
私が泣けなかった理由(若干批判的です)
本作品は一般うけする、泣ける作品だと思います
最近私は涙もろくなってます、にもかかわらず、私がひねくれてるのか、性格が悪いのか、本作品では泣けませんでした
なぜか?
そもそもストーリーの中で、いろいろ理論が破綻しているところが多々あります
しかしそれはまぁ、そーゆーもんだと割りきって基本的に気にしないで物語を楽しむタイプです
原因は多分、キャラに全然感情移入ができなかったからですかね
{netabare}
まず、ユリが新人のユズルを勧誘します
ユリも不遇の死を遂げており、神に抗う、神を許さない、と言った負の感情を持っています
そして、カナデを天使とか神の手先的なものと認識しており、そーゆー理屈のもとユズルを勧誘してます
疑問1、カナデに悪意も敵意も無いのは明らかであり、加えてカナデは手先でもなんでもなく、自分と同じ単なる人だということに普通は気付くはずである
疑問2、疑問1に目をつぶったとしても、気付かない理由を考えたとき、神に抗うという自分の理想のために気付かないふりをしている、又は手先だと思い込んでいる、とゆーようにしか見えない
上記の疑問1と2を脇に置いといたとしても、その結果は、単なる思い込みや勘違いでカナデを仲間はずれにしたり、よってたかって殺そうとしたり、陥れる謀の実行
そして、自分の勘違いが発覚すると、「間違えちゃった、テヘ」で済ませているかのような感じ
戦線メンバーも誰一人詫びる描写もない
個人的にカナデが可哀想で仕方なかった
疑問3、不遇の死を遂げたのはわかるが、なぜそれが神のせいなのかがさっぱりわからない
犯罪という行為は人の所業である、
つまり、良いことがあったらその人の幸運で、悪い事が起きたら神の仕業ということか?
宝くじが当たれば「ラッキー」で終わり、不幸が起きれば運命のせい、神のせい
良い人に巡り会えたのは人の所業で、悪い人に遭遇したのは神が悪い
随分と都合の良い理屈である
神が存在し、しかもわざわざユリを苦しめるために人をつくり、犯行におよばせた、というのならわかるが、いくらなんでもそんな訳がない
そして犯罪者にも犯罪に及んでしまった理由というものがある、たまにぶっ飛んだ人もいますが
しかし、誰かのせいにしなければ精神を保てない、とゆーのもわかるし相手が許せないというのも、被害者からすれば当然の心情だ
だがそれを踏まえても、自分の信条のために、よく調べもせず、全く根拠の無いことを言いふらし、人をたぶらかしてメンバーを募り、その結果はカナデの仲間はずれと、思い残したことをやり遂げ安らかに成仏するという選択肢を邪魔したに過ぎないのでは?
そんな事を考えてしまい、カナデが可哀想としか思えず、カナデとユズル以外には、勝手に暴走して人をたぶらかして、最後は勝手に一人気持ちよくなってない?と冷静に観ていました
最大の疑問は、カナデがユズルより先にこの世界に居ることです、しかも内容的にちょっとのタイムラグではなく、カナデはこの世界にけっこーな時間居るということが読み取れます、ギルドが2つあることから最低でも数年、へたしたら10年以上経っています
全く意味がわかりません
{/netabare}
もう気になって気になって、最後のシーンでも意識は半分ぐらいそっちにいっており、結果泣けませんでした
物語的には良い話だと思うだけに残念です
それとも観賞する際にそんな事を考えている私の根性がひねくれているのか?
さらっと見た感じ、この点に触れているレビューの方は見当たらなかったが、正直、この考察に間違いがあるのなら誰か教えてほしいぐらいである