音乙 さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
大げさかもしれないけどマイNO.1作品!
レビューとして書くには自分の言葉がどうにも貧困だという所は反省したい。
ともかく自分では今まで見たアニメ作品ではこれ以上なく愉しませてもらった、ただ本当に楽しむためだけにたのしめた作品。
ちなみにどうも少女マンガ原作だと思われがちだが、一応少年誌配置で少女マンガをネタにしたあるある4コマかと。
原作5巻まで既読、開始前は4コマをどうアニメ化するのかと不安の方が大きかった作品だが1話で何もかも吹っ飛んだ。
確かに30分の尺で4コマをつなぐにはコマの間が必要で原作を読んでいた空気間そのままにアニメ化なんてものははなから無理なわけで、そこはスタッフさん達が割り切った上でうまくオリジナル要素配しながらも原作の空気を極力壊さずに繋いでくれているのがすごく良く分かった。
原作をもったいない使い方している部分は確かにあったし、アニメを終わらせるために多少の改変が入っている部分はあったが、気にならないで最後まで愉しませて頂いた。
こと、原作ではこちらを大笑いしたのに、動かすとここがこんなツボになるのか!と大量の発見もあり、この作品が「アニメ」としてメディアに出されるとこうなるのだというよい例を見せてくれたと思う。
11話時点でこれほど予告に「次が最終回なんて嘘だろ!どっきりだろ!」と叫びたくなったのは久しい。そしてロング予告含めて鈴木とマミコが全力すぎてこれまた腹筋がもたなかった。
声優面でいえばドラマCD版も好きだったがあのころころ動き回り顔芸人と化した佐倉役は小澤さんのどさ声混じったヒロインらしからぬヒロイン声というのが本当によく合っていて、あれだけの中堅どころキャストの中でも一番合っていたと思うし、野崎役の中村氏に某話の大御所の使い方とか色々反則すぎて、声によく恵まれ、配役によって外れを感じたキャラすらいない作品は他に思い当たらない。
意外性という意味では、鹿島役の中原さんがこんな声もできるのか!とびっくりした覚えがある。
音楽は突出して良いというものは無いものの、雰囲気をよく演出してくれている意味でBGMとしては十分秀逸だったと思うし、個人的に某キャラの破壊音楽の演出にはお腹が痛かった。
このアニメ「野崎くん」はスタッフさん達の原作への愛情がしっかり感じられたことが何より一番の収穫で、出来るならぜひ2期を心待ちにしたい。
{netabare}
実は12話について改変のつっこみを見たときは確かにした。
のだが、その以前から4コマであるが故に時系列に並べてみると原作の時点で?の部分はあった。
野崎の描く作品開始時期を考えると、最低でも2月の話掲載と夏休みの話掲載される号では前野氏担当でなくてはならず、原作開始は彼らが高2の四月か5月でなくてはおかしい。となると、雑誌の印刷時間を考えると宮前氏が野崎の担当になったのは早くても高1の11月~12月から。1話時点では半年経ったかどうかということに…。
宮前氏が担当していた期間について原作で明言していた記憶はないが、そう追って考えていくと中学から連載していたのでは?という面も無くもないため、明確にさせず終わらせたのはむしろ良い判断だったのではいかなと思える。勿論原作50話通りにしてもらえたらこれ以上なくうれしかったけども、〆という意味では本当によくやってくださったと思う。
{/netabare}