どらむろ さんの感想・評価
3.2
物語 : 2.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
NHK衛星で放送された、元祖女子野球アニメ。大正野球娘の良さが分かりますw
1998年にNHK衛星第二の「衛星アニメ劇場」枠で放映されたアニメ。
女の子が野球で男子に挑むといえば大正野球娘が有名だが、本作はそのプロトタイプとも言える。
現代(多分90年代後半)が舞台で、女子高生たちが女子禁制の野球で男子に挑んでいく。
「野球に対する女子禁制の壁」が大正野球娘より厳しいのが特徴、またスポコン要素+後半はラブコメ重視だったり、青春ジュブナイル要素重視のストーリー。
大正野球娘に比して、萌えは全く期待出来ない上に、男尊女卑の悪意や、部員集めやキャラ掘り下げに終盤まで手間取るテンポの悪さもマイナス。
光る面はあるものの、NHKアニメの中でも評価は高くないです。
ストーリー面では酷評、あらゆる面で大正野球娘の方がオススメです!
{netabare}『物語』
時代背景は大正より後の平成初期のハズだが、アニメ作品的には大正野球娘の先輩に当たる、女子野球アニメ。
男尊女卑の壁を乗り越えて女の子達が野球で男子に挑む基本プロットが共通している。
が、全般的に大正野球娘(以降、「たいやき」)に比べて厳しい。
女子が野球などとんでもない!という頑迷な人々の悪意が根強く、素直なスポコン+青春ドラマとしては気分良く楽しめない。
たいやきはこの点のストレスが皆無、時代が昔のハズなのに、大正の方が進取の気風があるのは皮肉だと思った。
また、主人公が野球始める目的が主体的でなく、理事長の意地であるのもマイナス。
それよりも致命的なのは、2クール物で20話近くまで部員集めに手間取り、キャラの掘り下げのテンポが悪い事か。
一人一人のドラマを丁寧に掘り下げたい狙いかも知れないが、終盤に至るまで、チームの一体感が持てなかった。
という事はつまり、女の子同士の萌えも殆ど期待出来ないという事で…。
ライバルの男子と主人公が恋愛関係なので、後半ラブコメ要素あり。
淡い恋愛要素は中々だが、ラブコメとしては薄め、この辺も期待薄。
魔球が出てきたり、トンデモ野球物としての面白味が見所かも知れない。
『作画』
90年代のアニメにしても良い方では無く、萌えはあまり期待出来ない。
まあ、結構可愛い子はいたりするが。
野球シーンには力入っているが、却って不自然さが目立つ。
まあトンデモ野球物と見れば許容範囲かも。
『声優』
本作の一番の褒め所。NHK特有の声優の豪華さ。
若かりし頃の川澄綾子さんが良かった気が。
主人公のライバルポジの美少年役に子安武人さん、少し若いイケボですw
『音楽』
OPが主題に沿っていて、女子野球熱血ソングとして中々カッコイイ。
ちょっと古臭いけれど、まあアニソンは古臭いくらいが好きです。
『キャラ』
主人公の早川涼ちゃんは可愛く、熱血さと優しさ備えた良い子。
ナインは個性派で中々粒揃いの美少女多いので、視聴するとそれなりにキャラ層は厚い。
が、キャラ集めと掘り下げのテンポの悪さが響いてしまっている。 {/netabare}