HeX さんの感想・評価
3.5
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
エルドランシリーズの集大成、完結編
絶対無敵ライジンオーから続いた、TVエルドランシリーズの完結編に位置する作品。
地球防衛組よろしく、エルドランにロボを託され、主人公のクラス全員が敵と戦うクルー(ザウラーズ)となり、世界の平和のために奮闘します。
主人公たちが小学6年(それまでの同シリーズでは4、5年)ということで、友情はもちろんのこと受験や恋愛、見栄といった話題も盛り込まれ、それなりに人間くさいシリアス寄りなエピソードも。カンニングしたことへの良心の呵責が原因で戦闘に集中できず、戦闘中にもかかわらず先生に謝りに行くなんて回もあったな。
子供が抱える疑問や不安をうまく取り込んだストーリーはなかなか秀逸だったと思います。当然、悩みを持っているのは主人公だけではなく、クラスのみんななわけで、それぞれにスポットが当たるわけです。
また、先頭では苦戦するケースも増え、そのきっかけが上述の子供ゆえの悩みや問題だったりして、視聴当時は手に汗握っていましたが、おっさんになった今では多少もどかしく、くすぐったくも思えます。
ロボの要素が無ければ、NHKでやってるような教育番組が扱うようなストーリーに思えるかもw
ロボはお約束どおり、てこ入れ的なパワーアップ・支援機の登場がありますが、それだけにとどまらず、最後には学校の建物すべてがロボ化(その名もガクエンガー。胸には校舎の時計が輝いている)するなど、ややおきて破りながらも熱い展開が見所ではないでしょうか。
必殺技のバンクもやや過剰な感じはしますが、「熱さ優先」で考えれば当然アリでしょう。
敵はこの世を機械に変えてしまおうという機械化帝国。話の進行に伴い、歯車王、電気王、エンジン王といった、機械にまつわる中ボス的キャラが複数出てきます。基本、冷徹な破壊者なわけですが、見た目、中身とも個性のあるキャラばかりで、人間や人の心に対する価値観も違ってきます。その敵に次々と立ち向かっていくことで、ザウラーズの面々も成長していくわけですね。
最近多い短クールアニメと違い、全50話ほどある作品ですので、視聴するには時間と気合が必要ですが、エルドランシリーズの集大成として、見ておいて損はないかと思います。
実はこの作品の後、エルドラン4作目(ダイテイオー)の話もあったのですが、結局TVシリーズにはならず。今からでも、1クールでいいからやってくれないかなぁ。