青陽 さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
救いの神、不在
醜悪で無慈悲、無惨で愚かな結末
目を背けてはいけない
あなたの中にもあるのだから…
まさにセバスチャンの予告とおりの物語の幕引きでした
いくら回想や仲間内の絆を見せられても可哀想だなんて同情の余地はありません、H✖Hの旅団のように…(あいつらよりはマシだけど)
たしかに孤児だったころの回想を見て胸が痛んだ。あの玉ねぎ頭みたいな声した伯爵がシエルという超絶美少年に会う前は人格者だったのもなんだか切なかった。
ああジョーカーよ、聞こえていたら君の生まれの不幸を呪うがいい!
因果応報
団員も、気持ち悪い伯爵も、クレイジーDr.も、シエルの親も、みな行いの報いを受けただけ。そしていつかはシエルも…
あの少女は救えたはずなのに…と思ったけど、殺される前に壊されていたとは……。シエルのように実際に見ていないからわからないけど、あれは死より惨い状態なのでしょう…
純粋に被害者と呼べるのは
何も知らないサーカス団員とあの攫われた子どもたち、殺された警官や目撃者たちといったところでしょうか?
ビーストを誘惑するときなど 男ながら惚れ惚れするほどのセバスチャンの妖しさ、映像の美麗さ、特にタイトル前のステンドグラスなど映像の美しさは目を見張るものがありました。1期2期に劣らない優雅さでしたが、それとは対照的に人間の醜さが目立つストーリーでした。
この話で重要な部分もそこでしょう。
女王直属の貴族とその執事
楽しげに見えるサーカス、その主要メンバー
サーカス所属の真面目そうな医者
慈善活動に勤しむ貴族
登場人物を表向きに紹介すると こんな感じですが
それだけの人物でないことは物語を知っている人ならとっくにご存知でしょう。
皆が、深い暗い闇を抱えている。
そして、それは対岸の火事ではない。
誰もが抱えうる、抱えているかもしれない危うさなのです。
この惨劇を超えて、虚しい結末を知ってシエルに変化は起きるのか。
この先、物語はどう動いていくのか。
サーカス篇だけでは足りないその先の展開が重要なのではないでしょうか。
原作は途中まで読んだけど、ここら辺は知らないので続きが気になる…!
しかし、こんなに冷静に評価ができたのは間違いなく地獄少女のおかげ。地獄少女を観ていなかったら、結末のやるせなさが余韻としてしばらく残ったことでしょう。
シドの曲は良かったけど、どうせならサーカス篇のテーマ曲を使ってサーカスらしい絵をフルに使ったOPを観てみたかったかな。
EDは最高でした。
あれは伯爵が魅せられるのもわかる(笑)
入浴して身体が綺麗になってもシエルの本質は真っ黒なまま、ということなのでしょうか?それともBPO対策?
表情が見えない彼の心を拭うことができるのはセバスチャンだけ…なのか。
EDの歌はかっこよかった!
静かなイントロから始まり、迫力あるサビもいい。
アニメの間にCMやってたけど、歌ってる人は男?女?
性別を超えたイケメンでした