ダレイオス さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
序盤のギシギシした話を乗り越えれば恋愛ものとしては面白い。
いきなり水の中の世界ぽい所から始まるんですが
とても水の中に見えないのでいったいここはどこなのかと
よく状況がわからないのですが
登場人物の誰かが漁船の網にかかって持ち上げられるのでやっぱり水の中と
わかるので描写的に苦しいかなと感じました。
水の中なんだから浮力くらいの描写がないと状況がわからなく
場面によって海の中なのか陸の上なのか
一瞬考えなきゃいけないのは無駄な労力がいるので
その点が開始直後の不満ですね。
そうこうしているうちに海の人が地の人の学校らしき所に通っていることが
わかるのですが地の人と海の人の間には差別意識があり
ずぐにそういった人種問題をテーマにした
アニメなんだなと序盤で予想が付く展開ですね。
ヒロインぽい、まなかは膝の魚みたいなのを他人に見られるのは嫌だけど
陸の人の男のつむぐには嫌がらずに見せたのに対して海の人の男の光が激怒して
つむぐに突っかかるので、ああそういう昼ドラ系のアニメでもあるんだな
と序盤の展開はわかりやすいので視聴はしやすい。
要するに差別+昼ドラですね。水の中とわかりずらい以外はいい。
陸の人と結婚したら海中世界から追放されるというオキテも出てきて
ああ、そういった禁断の恋のストーリー展開もありそうだとわかるので
個人的には試練系は好きなので面白そうだと感じることが出来ました。
ただしそんな確執があるのになんで陸の学校通っているのかはサッパリわかりません
その点は気になりましたね。光が暴力的なのもイラッとしました。
しかしまあ最初は昼ドラ試練系で面白そうだったけど
4話で想像した以上にみんなギシギシした関係が続くのでチョット見る気がなくなったかな
多分ここで見るのやめようと考える人続出しそうな展開です。
昼ドラ系て考えても段々見るのが辛くなります。
レビューするつもりがなければここで見るのやめていた可能性がありますね。
光が土下座して反省していたのは面白かったけど娯楽としてはキツイです。
でも6話ごろからはギシギシした状態は徐々に薄れ
キャラの心理描写が中心になり共感しやすい展開になりました。
光も最初は暴力的だったけど次第に心の成長が見られ大人の対応が出来るようになったのは
共感が出来るし心に来るものがある。
姉のあかりに対して弟として出来るだけのことして良い姉弟関係も見れて感動出来ました。
序盤はドロドロした恋愛ドラマだったけど徐々に青春ものよりの恋愛模様になり
キャラに感情移入もしやすくなり素直に面白いと感じるようになったのは良かった。
キャラが多いわりに心理描写も丁寧で心の変化がわかりやすく伝わってきたのも良かった。
陸の大人たちも最初は威圧的だったけど冬の到来が来る事がわかり
おふねひきをしないといけなくなると光に頭を下げたり
陸の人と海の人の歩み寄りがみれたり協力し合う所も好きですね。
海の人が冬眠しないといけなくなると冬眠すると本当に目覚めるのかとか
普通の人が考えそうな不安心理も丁寧にやっているので
キャラの不安感が視聴者に伝わりやすく共感もしやすい様に感じました。
10話~12話位が一番面白かったかな
2クール目に入ると海底世界の機能停止により陸の人と海の人との対立がなくなり
大人もあまり登場しなくなり案外普通の子供たちによる恋愛ドラマになった感じがしました。
冬眠したことによって時間が停止したため年齢差が出てしまったことによる
温度差や三角関係になっているけどみんな他の人のことを考えて遠慮し合い
自分の気持ちを押し殺したりでドロドロにはなっていなく
綺麗に収まった感じでした。感動は出来るのですがもう少し衝突があっても
良かったかな気はしました。
成長した美海とさゆが恋愛模様に加わったのは面白かったですけどね。
溺れそうになっても予定調和でエナをまとう事が出来て助かったとか
やや都合がよかったかもしれません。エナバーゲンセール感も凄いし
よく考えると世界が滅びるから俺達は冬眠するぜ
は陸の人に依存していたのに白状な気はしました。
作画は海の中に見えない以外は透明感もあり綺麗でかなり良かった。
キャラの作画にも力を入れていて表情も豊かでキャラの気持ちは伝わってきました。
電車の作画も良くて細かい所にも丁寧
背景も綺麗で作画面でも評価出来ると思います。
ただやっぱり海の中に見えないのはマイナスです。
リアルにすると生々しいのはわかりますが
海の中なのか陸の上なのかすぐにわからないのは個人的には問題だったので
声優さんはストーリー重視のアニメなので感情がよく伝わってきて
演技は良かったです。
4話を乗り切れば思春期の恋愛ドラマとしてはかなり良かったと思います。