れのん。 さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
とにかく楽しい日常系コメディの名作 ・さえわたる保坂ギャグ
原作未読
この物語は南家3姉妹の平凡な日常を淡々と描くものです。過度な期待はしないでください。
2007年に放送された、「みなみけ」シリーズの1期。
制作は、童夢。
長い間、自分は、食わず嫌いみたいな感じだったが、去年、4期が放送された際に視聴してみたら、ほんとにおもしろかった。安定感があって、さすがだと思った。
けっこう笑えるし、とにかく楽しい。癒やし系のゆるいコメディだが、全体として、テンポはわるくない。保坂の妄想など、ギャグのセンスが、半端じゃないおもしろさだ。
作画は、わりと丁寧で、話の要所で、顔が劇画風になる。
ed曲は、春香、夏奈、千秋三姉妹のcvが歌っている。op曲・ed曲ともに、「みなみけ」の雰囲気によくあっている。
南家の3姉妹、長女・春香、次女・夏奈、三女・千秋の、家や学校での日々の出来事を中心に描く。 「みなみけ」シリーズはサザエさん的時空で、季節が何周しても、登場人物全員が初登場時と同じ学年のままである。
なお、南家のテレビは、天気予報か、ドラマ「先生と二宮くん」か、「ふんどし祭り」のニュースしかやってない。 こまったテレビだ。
三姉妹が、互いに相手をどう呼ぶか、けっこうおもしろい。千秋が夏奈をよぶときは「ばか野郎!」である。すごい姉妹だ。
中の人は、長女・南春香(高二)を佐藤利奈さん、次女・南夏奈(中二)を井上麻里奈さん、三女・南千秋(小5)を茅原実里さん、タケル&先生を浅沼晋太郎さん、保坂を小野大輔さん、南冬馬を水樹奈々さんと、充実した顔ぶれ。
各キャラの声優の演技がよかった。とりわけ、長女・春香に熱烈な片思いをしている保坂(高三)役の、小野大輔さんの演技は圧倒的で、腹筋を崩壊させる勢い。
「みなみけ」 最高のキャラは、まちがいなく保坂である。 小野Dは、すごい。
@記憶に残る、保坂の名言 {netabare}
その1(4話)
俺は、南春香に汗を拭いてもらうんだ!
・妄想の中で、春香に、「おかえりなさい、あなた。今日も、たくさん汗をかきましたね」といわれ、
ああ、3リットルは、かたいな。 あはは、あはははは・・・
・保坂は、3リットルも、汗をかくらしい。
その2(8話)
南春香の言葉は、絶対に正しいのだ!
もし、彼女がカラスは白いといったら、おれは世界中のカラスを、白く染め上げよう!!
・妄想のなかで白いカラスたちがとび、高層ビル建設現場の高い鉄筋の上で保坂は、名曲のタクトを振る。保坂は恍惚のあまり、思わず、女子生徒の前で服を脱ぎ出すのだった >*0*<
その3(8話)
・愛する春香に、保坂は毎日、すごい弁当をつくる。ただし、食べてもらえるあてはまったくない。
だめだ、これでは、彼女に食べさせられない! 赤ワインの煮詰め方も、干しぶどうのソテーも、俺自身も、何もかも甘すぎる!
グリビッシュの中で、エストラゴンとコルシニョンがとてもケッパーだ!!
・保坂は純情である。しかし、完全におかしく、きもちわるい。
・ちなみに、グリビッシュとか、エストラゴンとか、口から出まかせかと思ったが、しらべてみたら、ほんとにフランス料理に出てくることばだった。
その4(13話 最終話)
・トリは、もちろん、保坂。 除夜の鐘が響くなか、街を見下ろす雪山の頂に、そばの出前四人前をもった保坂がたつ。
南家は、どこだ!
南春香! おまえもこの灯りのどこかで、除夜の鐘を聞いているのだな。
それでいい。あたたかな部屋で、家族とともに笑い、新年を迎える。それこそが、しあわせなのだから。
さあ! 年越しは、四人前だ!
あはは~あはは~あはははははは~、あはは~あはは~あはははは・・・・
・保坂の笑いは、三三五拍子だった。
・保坂の圧倒的な存在感をもって、「みなみけ」は幕を下ろす。こうしたセリフも、小野Dだからすごいギャグになるのである。{/netabare}
みなみけの家は、マンションのとてもいい部屋である。借りてるとしたら、家賃は高そうだ。
みなみけの両親はどうなってるのかとか、経済的には困っていないようだが家計はどうなっているのかとか、こういう日常系アニメとかでは、どうでもいいことだろう。細かい設定は気にしないで、軽い気持ちで見たほうが面白い。
3話で、めずらしく、三姉妹の父親のことが語られる。
春香は、はじめて会った夏奈の同級生の藤岡が、お父さんに雰囲気がそっくりだという。春香は父のことを知っているが、三女千秋は、父親のことを知らないらしい。しかし、藤岡の雰囲気が父親に似ているといわれ、千秋は、藤岡の膝にすわって、甘えるようなそぶりを見せる。このあたり、千秋はやっぱり、ちょっとこどもである。
この話は、「みなみけ ただいま(4期)」に、うけつがれている。
登場人物はそこそこ多く、男性もけっこういる。
4話で、三姉妹のいとこで保護者(?)のタケルが登場する。いい人みたいだが、ちょっと頼りない。タケルは20代で、このアニメ最年長。
@「おかしなこと」について(2話) {netabare}
夏奈 いいか、千秋! 男と女がいっしょにいれば、それはそれは、おかしなことをするもんさー!
千秋 だから、そのおかしなことってなんなのさ
夏奈 (モザイク入り声で)きっとー、そこはかとなくー、楽しいことってーいうかー
千秋 それは、どんなふうに楽しいんだ?
・「みなみけ」は、ゆるい。{/netabare}
@女装、マコちゃん(小5) {netabare}
マコちゃんは、自称、料理人の卵。千秋にむかって、
さあ、南! おれをむいてください! さあ、むけ!むいてくれ! むくんだ、南! むいてぇーーー!! (10話)
・マコちゃんは、女装するだけだと思っていたが、かなりあやしいようだ。 {/netabare}