fluid さんの感想・評価
3.4
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
女の子同士が戦艦で戦うアニメです。
主人公の心理描写はほとんど無くバトルシーンメインのアニメで、後半はほとんど女の子だらけになります。
1~4話がほとんど戦艦のバトルシーンだけなのでバトルアニメ見飽きてる人にはちょっと退屈かもしれません。
5話から敵側の女の子が負けた後たどり着いた先で人間ドラマを繰り広げるシーンに切り替わり、だんだん面白くなってきます。
7話でツンデレと変態キャラ登場。
8話で天然と真面目キャラ登場。
9話から徐々にラストバトルに移行する感じです。
小難しい話でカッコいい雰囲気を作ろうとするシーンが結構あるんですけど、言葉遣いがところどころおかしかったり内容を真面目に聞いてみると底が浅かったりと。。違和感でなかなか感情移入できませんでした。
なんというか空気感が最近見たSAOのオーディオコメンタリーみたいだなと思い出しました(笑)
奥の深い良い話をしようと必死になってる感じがひしひし伝わってくるんだけど、中身が無いから語る内容も底が浅いみたいな。。
なので主人公が凄腕の策士っぽい雰囲気もどこかチープな感じに見えちゃうんですよね。
それならむしろ、主人公がどこか頼りないキャラで驚きつつも悩み、努力し、立ち向かうみたいな作風の方が楽しめたかなと思います。
女の子の心理描写はしっかりしていて面白かったのでバトルシーンよりそっちの割合が多い方が良かったのかなという気もします。
専門用語も意味が分からずに使ってるんだろうなぁという場面がいくつかありましたし。
あと、戦艦が急加速してるのに中の人が慣性質量で潰されていないのも不思議でした。
高性能だから宇宙船みたいに慣性ダンパーが装備されてるのかな?
色々書きましたが、子供目線で見ればCGも綺麗ですしかなり楽しめる作品なんだと思います。
キャラクターも3Dですごいですよね。
動きが線形補完でロボットみたいになっちゃってるのがちょっと惜しいところですが。
最後に蛇足でアニメとは関係ないのですが。
人間の感情はロボットには無い不思議な物みたいな扱いが一般的ですけど、感情も深く突き詰めると論理的な思考が複雑に絡み合ってるだけでロボットの機械的な思考と大差ないんですよね。
後悔という感情が理解できないみたいなシーンもありましたけど、後悔って言わば失敗という経験を次に活かすために他の成し得なかった可能性を模索する思考ですよね。
AIといえどもすべて完璧に予測できるはずはないですし、後悔 というロジックが組み込まれてない方がAIとして劣っているんじゃないかと思います。
それについて、このアニメがどちらなのか際どくて分かりませんでしたけど。
人工知能を作る場合、人間の感情を再現するのが一番難しいんじゃないかと思います。
「自分で判断する」のがAIですが、更にもっともっと多くの判断材料を元に複雑に判断するのが「感情」ですから。
機械的な思考も人間がロジックを理解できないくらい複雑になれば感情と大差ない、というよりはそれが感情なわけです。
そう考えると感情って無駄なものに見えますが実は重要でとても高度なロジックですよね。。
細かいところを突き詰めていうと人間は老いる体があり、痛みを感じるセンサーがあり、空腹や疲れを感じるセンサーがある。
これらは言わばハードウェア、これらを管理するのも感情という名のプログラムの役割なわけです。
実際に人間と同じような感情(ハードウェア調整プログラム)を再現するためにはそれに似合ったハードウェアが無いと難しいんじゃないかと思います。