退会済のユーザー さんの感想・評価
3.1
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
振り子のような揺れ動き
一話を観て、主人公の慌てふためきぶりと、悪女キャラクターがフラメンコでも踊り出しそうに高飛車な性質をひけらかす様子がうるさかったので、この作品は遠慮しとくか…と思いました。
しかし観てる方の「主人公が心配になる」という優しい感想を聞いて「なんだよそれ羨ましいな」(←妬み…?)と気になり、また期待せず優しくない心持ちで観てみました。
コレは…グロって評判ですが、そう…かな??肉体が破損するアクションではありますが。
3話より月山という大袈裟な陶酔をみせるキャラクターが登場し、コレは…お笑いなの…?とポカーンとさせられることしきりでした。
内容は、振り幅が、人でなしか←→人情ものか、残虐か←→復讐かで揺れては返す振り子のよう〜〜。
「人間が食べるのと同じ事をしているだけ。」
結局グールは動物や昆虫のような独自の生物メカニズムや文化が掘り下げてあるのではなく、人間「らしさ」をあえて対岸に見た時の「人でなし」なのかなと。
しかし5話あたりから、猟奇になりきれないグールの良心や自制や葛藤の部分がクローズアップされ、ジンワリと狂乱の熱から醒めるような味が出てきました。
が、一方で逆方向の熱を入れるがごとく、グールの哀れさを際立たせたエピソードが盛り上がりを見せます。
そんなグールの人間味をまたまた対象的に見せるためなのか、今度はグール捜査官の人でなし感と任務への苛烈な情熱をセットで出してくる。
この後もこの繰り返しですね…
一方に肩入れさせそうな要素、もう一方に許せない要素を出してくると、次の段階では立場を逆に入れ替えた形です。
好みのキャラクターがいれば、この右往左往に熱くなれるかもしれません。
残虐非道な人物の殺害後に、家族がいた事を知って揺れるのは…そりゃズルいような。でも断つべき心情でもないような。人間だから居るのは当たり前だろうと作品内でも諭されていました。当たり前な言うべき事を言ってくれる人はいる。
喫茶店のマスターや主人公は、中間的立場として時折落ち着いたいいセリフを言うんですね。
「かわいそうなのは、復讐に捉われて自分の人生を生きられない事だ」とか。
グールと人間との間の気持ちが判るのは自分だけだと悟る、主人公の真摯さも好感です。
なのに、人でなしキャラクターの言動が
「あゝ、その絶望の表情がたまらないねェ」というパターン…
もうそういうのいいよ…と言う気持ちにさせられます。
人でなしのくせに相手の反応に期待する受け手なのが、疲れます。この疲れるのが、気持ち悪さ=グロってことなんでしょうか。
その表情がたまらないねェ系の、回想及び作文
{netabare}
くだらない思い出話の小箱をお開けになりますか?
{netabare}
*・゜゚・*:.。..。.:*・ポワーン(開封)・*:.。. .。.:*・゜゚・*
あれはワシが小学生の頃…
隣の席にN君という成績優秀な男の子がいました。
いつも薄ら笑いを浮かべていて、たまに先生に向かって理論とキレの混じった訴えが止まらなくなる子で、反抗の仕方がいわゆる「ヤンチャな」子とは何かが違うと皆が感じていました。
ある日私は、姉に貰った外国製の「特別な鉛筆」を筆箱に入れていました。それを聞いたN君は「ちょっと貸して」と言って取って行きました。
翌朝、「返すよ」と言ってこちらに転がしてきた鉛筆は、手で握るのが難しいくらいの短さに削られていました。
それがどういう意味か私にはポカーンとわからなかったのですが
(コイツは夜中じゅう鉛筆削りを回していたのか、バキッと折ってから削ったのか?、と工程が気になりましたが)
N君は、極端な事をした時に他人がどういう反応をするのかが見たくて仕方がないタイプだったんでしょうね。
モノは結局は単に鉛筆だし、N君に信頼関係があったわけでもないし、私は別段傷ついたり怒ったりもせず先生にも言いませんでした。
アレ?泣き寝入りってやつ?(-。-;な、ないてないよ!
(私だけターゲットではなく、誰にでもそういう仕掛けを企んでいた気がします。友達とつるむでもなく、プライドの高い一匹狼のようでした。)
やがて季節は冬に…
珍事件が起こりました。
教室に、さりげなく、唐突に、なぜか、ウンコが落ちている。本物の便が。
それも掃除をした後や、皆が居てさっきまでなかった所に。一回ではなく数回。誰かがどうしようもなくて漏らしたというのとはどうも違う。
先生や子供達は、気味悪がったり、首を傾げたり、大ウケしたり^^;、踏んだ子は阿鼻叫喚…な珍事件でした。
そしてワシはある日、見たのじゃ…
子供達が騒ぐ休み時間の教室の中を、薄ら笑いを浮かべたN君が、運動着の長ズボンで摺り足しながら、かたつむりのようにゆっくりと巡回してゆく。その裾からポトリと、ウンコが落ちるのを。
そして薄ら笑いのまま巡回を続けるのを。
…これはさすがに、独り胸の秘密としてとどめておくのは…イヤ〜だ…なぁ( ̄◇ ̄;)と、先生にリークしました。
みんなが謎のウンコで慌てふためく反応が、そんなに楽しかったんですかねー、N君は。
(その後も、修学旅行の写真でN君のまわりに怪しい蛇が写り込んでいて先生が回収していった事件などあったらしいですが。。。)
(N君の親は大学病院のお医者で、姉は中学の生徒会長、彼もゆくゆくはお医者じゃないかという噂でしたので、今は何処か…あなたのお近くの病院に、居るのかも、しれませんよ…?
彼なら半グール化の手術とかしそうだな…なんて。)
*・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・*
そんなこんなで、その表情がたまらないねェ系の登場人物が出ると、ウンコ少年の事が脳裏に浮かびます。{/netabare}{/netabare}
ボードにて、「大阪喰種」だったら相当笑えそうだねという話をしておりました。御当地喰種を色々考えると…夢がふくらみます。