ふりーだむ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
申し訳ない。m(__)m 再稿です。
~初めに~
前稿をお読みくださり、なおかつサンキューをいただいた皆様。申し訳ございません。
前稿を投稿後、読み返した所、感想として伝えきれていない部分も多く(毎回ですが^^;)自分として納得いかないため、書き直しをしました。重ねてお詫びいたします。
遠い未来、銀河に進出した人類が銀河連邦を成立させ、その銀河連邦も長い年月により腐敗し、その閉塞感の中あらわれた一人の英雄、ルドルフにより統治される「銀河帝国」を建国。共和主義者を一掃し専制政治を執り行う。一方、流刑地に流された共和主義者たちは、流刑地を脱出し、新たに安定した恒星群を発見し、そこに共和制からなる「自由惑星同盟」を建国する。そしてのちに、この両国は戦争状態に陥り、それは150年にわたり続いていた。そしてこの両国に現れた二人の英雄が止まった歴史の針を動かすことになる。一方は帝国の若き戦術家「常勝の英雄」ラインハルト、もう一方は自由惑星同盟の「不敗の戦術家」ヤンである。数多の英雄の中でひときわ輝きを放つ二人の活動を「後の歴史家」視点で描かれた一大スペースオペラである。
「二人の」とあるが実際はラインハルトの成り上がりのストーリーである。親愛の姉君が皇帝の後宮におさめられ、それがきっかけで帝国、貴族社会に憎悪を抱き、親友のキルヒアイスとともに立身出世し、ついには帝国元帥となり、その下には現体制に不満を抱く多くの「英雄」が集まる。後に皇帝死去をきっかけに全権を握り、ついには自ら皇帝となり、自由惑星同盟侵攻の際の同盟側の降伏により全宇宙を手中に収める。後に病魔に侵され、旧同盟のヤンの後継者・ユリアンとの対話により、旧同盟領に自治権を与え、そこでの共和制を認めるもラインハルト自身は見届けることなくこの世を去るところまでを描いた物語。
この物語は、話数の多さもさることながら、登場人物の多さ、政治の在り方、英雄たちの生き方、理念と思想、野望と陰謀、家族愛、友情、そして戦争と平和など様々な小難しい問題を、馬鹿な私にもわかるように、歴史背景から劇中の今日に至るまでを事細かに、丁寧に描いています。
88年から90年代、2000年代まで放送された作品ながら、その内容は今の人気作など遠く及ばないほど完成度が高い作品だと思います。
各人物の背景や、生い立ち、現代からここに至るまでをも綿密な設定を作り、それを一つ一つ丁寧に解説し、見ている側を置いていくことなく、良い意味で「淡々と」物語が進んでいくのがとても良かった。そのエピソード一つ一つを歴史の授業よろしく歴史年表にのっとり、事細かに描かれ、そこに生きる人々に感情移入しやすくなっていると思います。
しかしこの登場人物の多さ、凄いですね。ちゃんと一人一人に役割を与え、一人一人を際立たせているところが凄い。
世界観といい、シナリオといい、登場人物の設定など、原作もさることながら、この映像作品の作り手の力の入れようが良くわかります。
しかし、一回見ただけでは、名前と人物が一致しないのが難しいところです。
艦隊戦のシーンも制作の時代を感じさせつつも、近年の下手なCGを使ったものよりも、見やすくできていると思います。そこに加わる各英雄たちの知略、戦術が際立っていてホントに見てて飽きない。素晴らしい出来だと個人的には思います。
様々な英雄の生き様と、その死もとても良く描けていたと思います。キルヒアイス、ヤン、ルッツ、ロイエンタール、オーベルシュタイン、ビュコック、シェーンコップ。
早々に訪れるキルヒアイスの死は結構衝撃的でした。ラインハルトの唯一の理解者であり、親友の彼の死は、劇中でもそうですが、見ている側にも「キルヒアイスが生きていれば・・・」と言ってしまいたくなります。
ヤンの死もそうですが、その後のフレデリカの言葉に共感し、感動しました。
忠実な臣下であり、内なる野望が染み出るほどの男、ロイエンタールの死も悲しいものでした。ルビンスキーの計略に陥り、引けぬ状況での叛乱。親友・ミッターマイヤーとの戦いは悲劇そのものでした。
そして、個人的にはオーベルシュタイン。役回りは冷徹で悪い役回りが多く、多くを語らない秘密主義者であった彼は多くの人々に恨まれ、憎まれ、疎まれるも、「ラインハルト」ではなく、「ラインハルト王朝」に忠誠を誓った身で、その組織や仕組みを忠実に守った忠臣の一人だと思います。最後ははっきりとはしませんが、個人的には地球教のテロを早々に察知し、自らが身代わりとなったように思えます。ラインハルトに「一度も好きだと思ったことはない」と思われながらも、やはりその才能、能力はラインハルトも認めていたようですし、彼の最期はとても残念に思えました。ビュコックの潔い死にざまと、シェーンコップの最期までプライドを貫いた死に様も良かったです。
そして、その登場人物の多さからしての、豪華声優陣がこれまた凄かったですね。どのシーンを見ても聞き覚えのある声ばかり。よくぞここまでの声優陣が集まったものだと感心するばかり。主だった役から細かい役まで、過去、現在の有名声優さんがこれでもか、というぐらい出演しています。
それそれが役にあった声で、声優のキャライメージで役を壊すことなく、この作品の豪華さを表していました。私の好きな桑島法子さんが出ていないのが残念でならないです。(よくよく調べると、「外伝」のフレデリカ役で出演しているようです。^^)
今度再アニメ化されるようですが、これほどの声優が集まるのか、ある意味興味があります。
個人的に選り好みをしながら作品を見ている中で、こういう作品に出合えるのは嬉しいものです。忙しかったり、趣味に合わずで最近の作品はほとんど視聴していませんが、数多くの過去の作品の中にまだまだ私の知らない良作があるということで、まだ出会っていない過去の作品を見るのが楽しみになってきました。話数の多い作品が好きな私にとってとてもマッチしていた作品でした。
外伝もそのうち見てみたいと思います。(ほぅこ様も出ているし、ね)
銀河を舞台にした壮大な戦争をテーマにし、人間ドラマを描いた一大スペースオペラ。個人的には大満足の一作でした。
・・・う~ん、、、まだ伝えきれていない感があります、、、まだ書き直すかも。。。^^;