Acacia さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
地上波放送以来、約13年ぶりに視聴①。
全体的にネタバレ多めです。
テレビ放送以来、約13年ぶりに視聴。
放送当時は、初めて1話目からテレビを観て追いかけたガンダムで、
家にハイビジョンテレビが初めて設置され、
映像技術の凄まじさに新時代を感じましたが、
売れた理由はガンダムSEEDシリーズの世間のガンダム熱が
まだ収まっていない余波ではないか?という疑問を抱いていました。
面白いとは思ったんですけどね。
そして今回再視聴をした理由は、久々に会った友人が
「ガンダム00を観てみようかと思っている」と言った時、
当時の記憶を頼りに僕が「終盤でこけるよ。」
と言ったものの、何かをきっかけに、
再視聴、再評価したい気持ちはあったので、
機会を得た次第。
さて、再評価としては、放送当時と変わらず
「1期は文句なしに面白い。」でした。
現代の我々からの延長線上である西暦を舞台にし、
争いの根本は「資源」であり、「宗教」等は
資源から発展する人間の業の一部とした表現等、
僕の琴線に触れる人間の争いを扱っている事は素晴らしい。
ガンダム最強から物語は始まるが、徐々に
性能で劣る機体や状況でも個々の能力で
応戦してくる相手側サイドのエースパイロットや
ベテラン策士等、戦いのバランス描写も巧く保っている。
大量殺戮を蛮行する主人公(テロリスト)達も
己が最期は報いを受ける事を宣言している。
そして23話のロックオン退場から始まる、テロリストの壊滅。
因みに当時、バイト代の小銭で、
自分もヘタながらガンプラを少し作っている期間があり、
00で一番気に入ったのが頼れる兄貴分であるロックオンと
射撃に特化したデュナメスだったので、
23話のロックオン退場はショックでした。
唯、ロックオンの最期は画面の前で号泣でしたが、
それを泣き叫ぶテロリスト達はすごく冷めた眼で視てました。
「確かに戦友を失ったかも知れないけど、元々まともな終焉を迎えない事は
納得済みだったのではないか?」と。
この時すでに、「歪んでい」たみたいです。自分。
「最期は全員公開処刑が理想的かな」とすら創作物に求めていました。
しかもこの「歪み」が現在も直っていない。直らない気がする。
2007年当時の「真面目な作風」が大ヒットする
今観ると逆に新鮮なアニメです。
SEEDの余波所か、作品の完成度はガンダムシリーズでも随一と感じます。
映像技術は今の眼でみるとHD黎明期感がありますが、
ガンダムシリーズを知らず、これからトライしても
十二分に理解できる作品だと思うので、お勧めです。