コーすけ さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
タイトルなし
※第1、第2シーズン全話通しての感想です。
簡単に言えば地球と火星(ヴァース帝国)が戦争する話。主人公が三人いるという珍しい設定で、地球側の主人公である界塚伊奈帆、火星側の主人公であるスレイン・トロイヤード、そして火星のお姫様アセイラム・ヴァース・アリューシアの三人それぞれの視点から物語は進みます。
・メイン三人の複雑に絡む人間模様が面白い
恋愛はこのアニメのメインテーマではないと思いますが、メインの三人は少し三角関係とも捉えられる関係になります。最終的には誰が誰とくっついたというオチではないので、そこを消化不良と感じる方もいるかもしれませんが、自分はあの終わり方でもあまり気にならなかったです。スレインが伊奈帆を目の敵にする動機は、伊奈帆がアセイラム姫と仲良くしていた事への嫉妬もあると思うので、物語を進める上でこれぐらいの恋愛要素は必要だったかな、という印象でした。一方で、伊奈帆はアセイラム姫に対して具体的な恋心のような描写は無かった(お姉ちゃんの予想のみ)。だが、憧れのような気持ちはあったかもしれない。でなければあそこまで体を張って助けようとはしないはず。ただ、地球人の一軍人である自分と火星のお姫様がくっつく姿を、冷静で現実的な性格の伊奈帆が本気で想像していたとは個人的には思えなかったです。その点はアセイラム姫も同じで、本当は普通の女の子のような恋愛もしてみたかったのかもしれないが、火星の姫という立場上それも難しいと諦めのように考えていたのではないだろうか。最後に姫が伊奈帆とのことを「美しい思い出です」と言った言葉の中に、そういう想いも含めれているように自分は感じました。
・戦闘シーンの演出が熱い!
とにかく戦闘シーンが素晴らしかったと思います。ロボットの動きや互いのパイロットの心理描写など良かったです。特にロボットの性能で地球軍を圧倒する火星軍に対して、地球側の主人公である伊奈帆が類い稀なる戦闘センスと特殊な左目を使い練習機で互角に戦う姿は熱くなりました。また、戦闘中のBGMの使い方が素晴らしい!曲がカッコいいのは勿論、毎回使い所が上手で、戦闘の臨場感を引き出していた。視聴者の気持ちを昂らせる見事な演出だったと思います。
・もう少し細かく描いてほしかった所がいくつかあった(不満点)
いくつかもう少し細かく説明してほしかった点がいくつかありました。例えば、「アルドノア」とは具体的には何だったのか。その起源や存在意義なども含めよくわからなかったです。また、サブキャラクターのエピソードをもっと掘り下げて描いてほしかったです。特に第1シーズンではまともに操縦すら出来なくてダメダメだった鞠戸大尉が、終盤、意外とあっさりトラウマ克服して普通に活躍していて「あれ?w」と感じましたwそれから、大尉の深いトラウマのきっかけは戦死した親友なのだから、その親友の妹であるマグバレッジ艦長とのやり取りはもっとしっかり描いてほしかったです。
不満な点もありましたが、満足いく内容でとても面白かったです。
最後に一言・・・インコちゃん可愛すぎ!(^q^)