STONE さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
将としての戦い
原作は未読。
1期とキャラクターデザインが変わったようで、全体的にイケメン度がアップ。この辺は
個人的好みだが、前の泥臭い方がらしくて好きだったかなあ。
CGの使い方は1期よりは良くなっており、以前感じられたどこもかしこもヌルヌルといった
ものは減ったみたい。
1つの会戦を克明に描くスタンスは相変わらずだが、主人公の信が1期においては一兵卒から
百人将として、基本的に個人の武勇が多く描かれたのに対して、本作では三百人将から千人将と
戦局の一躍を担う存在になり、飛信隊という組織自体の活躍として描かれることが多くなった
みたい。
こうなると求められるのはリーダー的資質だが、1期で王騎の姿を見て学んだ将の生き方を、
本作では信が自ら実践しており、1期が学習編なら、2期は実践編といった感じ。最もまだまだ
足りない部分も多く、あくまで発展途上中ということで、その成長度合いを見るのも楽しい。
この信に対して、蒙恬、王賁といった同世代のライバル達が登場してきたのも印象的。
これまでは敵味方問わず、信より上の世代の者ばかりであったが、こういう内部で切磋琢磨
していく展開は1期には見られなかったのもので、なかなか面白い。
飛信隊の方はこれまでのメンツに加えて、千人隊になった時点で加わった楚水などは
これまでの飛信隊にはいなかった、いかにも正規軍人といった風な感じでなかなか新鮮。
しかし、なんと言っても一番印象的なのは紅一点の羌瘣だが、仇討ちを忘れずとも信、並びに
飛信隊への愛着は確実に増しているみたい。
羌瘣が去って、入れ替わるようにやってきた河了貂は1期では基本賑やかし役といった印象
だが、本作では軍師として新たな魅力を感じる。特に信は個人的武勇、精神的支柱としては
なかなかのものだが、いわゆる知略などは他のキャラに較べても弱いため、今後も軍師の存在は
より重要度を増していきそう。その河了貂の成長度合いを見せるように声の感じを変えていた
釘宮 理恵の演技はなかなかいい。
基本男ばかりの作品の中の数少ないヒロインである羌瘣と河了貂だが、信個人への感情は
どうなのだろう?。好印象ではあるのは間違いないだろうが、恋愛感情までに至って
いるのかな?。そういった部分の今後も気になる。こういった部分だとカイネの李牧に対する
感情なんかも。
ストーリーの方は秦と魏の戦いが大半を占めていたが、秦魏のいずれも新キャラが続々登場。
ただ、1期の王騎、李牧、龐煖などに較べるとちょっと印象度は弱いかなあ。
戦い自体は頭脳戦の割合が増えたような印象で、こうなるとより軍師や知将の重要度が
増していきそうな感じ。まあ、中国史ものといったら、こういう知略に長けた存在はやはり
欠かせないといった感じ。
本作では国対国の戦いが、他国にも影響を与える部分が描かれるなど、いよいよ中国全土を
舞台にした歴史ものといった色を強めており、更に秦内部では嬴政と呂不韋の権力争いが激化
するなど、こちらも目が離せない・・・、と思っていたら唐突に終わってしまった感じ。
是非、3期が見たいものである。