yousan1982 さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
いい作品でした
第1話桜花抄で描かれた中学時代の手紙のやりとりと鹿児島への引っ越しでもう会えないかもしれないとの思いからの栃木で再会する二人。貴樹の「ずっと一緒にいれないとわかった」という心理描写と明里の「貴樹君はこの先もずっと大丈夫だと思う」というもう会えないと悟っているようなセリフが切ない気持ちにさせます。
第2話コスモナウトでは鹿児島で貴樹のことを好きになった花苗という少女の「遠野君はもっとずっと遠くの何かを見ている」っていう表現が貴樹が明里を想い続けている伺わせます。ただ鹿児島で暮らす貴樹と栃木で暮らす明里のとの文通やメールなどの交流がなくなっていることが伺えたので、なんでだろ?と少しモヤモヤした気持ちになりました。
このモヤモヤの答えは第3話秒速5センチメートルのラストあたりで挿入される高校時代の描写にありました。明里からの手紙が貴樹の元へ届く描写があるが、貴樹が出したであろう返事の手紙が明里の元へ届く描写はなく、その後は貴樹も明里も互いの手紙を待ち続けている描写があることから何かのトラブルで貴樹からの手紙が明里に届かず二人のやりとりが途絶えてしまったことが伺えます。その直後には貴樹は花苗と歩きながらポストを気にし、明里は男と歩きながらもポストを気にする描写。もしどちらかがもう一度手紙を出していたら二人の関係は復活し、いずれは再会ということになっていたんじゃないかと思えます。
その後貴樹は彼女を作るも明里を忘れられず彼女を傷つけ、明里を守れるだけの力を得たいという深層心理からでしょうか?仕事にうちこみますが連絡も取れず、どこにいるのかもわからない明里のために頑張り続けるというのはやはり無理だったようで仕事を辞めてしまいます。明里がいない人生を歩んでいけず、立ち止まったままの貴樹。
いっぽう明里は新しい道を歩きだし、結婚。もしかしたら第1話桜花抄で「貴樹君はこの先もずっと大丈夫だと思う」と言ってたから高校時代に手紙の返事が返ってこなかったことで貴樹にはもう自分は必要ないって思ったのかな?とも思えました。
その後偶然出会う二人。踏切ですれ違い、振り返った二人でしたが電車が通り互いの顔は見れず。
電車が通り過ぎるまで踏切で立ち止まっている貴樹とは対照的に歩き去った明里。
貴樹はその後を追わずに明里とは逆の方向へと歩いていく。
明里はもう新しい道を歩き始めており、貴樹はそのことを悟りようやく明里の呪縛から解放されたのでしょう。
明里が結婚し、幸せになったように貴樹も歩みだしこれから幸せを見つけていくんだろうな。
別の解釈ありましたら教えてください
もっとこの作品を楽しみたいです